「神舟18号」乗組員が軌道上で1カ月生活 多くの宇宙科学実験を実施

2024-05-27 11:26:35  CRI

 中国の有人宇宙船「神舟18号」の乗組員が4月26日に中国の宇宙ステーションに入ってから現在まで、軌道上での生活が満1カ月になりました。3人の宇宙飛行士は宇宙の微小重力環境に適応しながら、軌道上での作業に取り組み、多くの宇宙科学実験を実施しました。

 中国の宇宙ステーションでは現在、さまざまな宇宙科学実験が着実に進められています。生命生態実験キャビネットを利用して実施される宇宙先進水生・生態保全システムの重要な技術の研究実験プロジェクトが順調に進展しています。4匹のゼブラフィッシュとキンギョモを載せた実験モジュールは、「神舟18号」と共に宇宙ステーションに入った後、軌道上で実験が実施されました。乗組員は現在、2回の水試料の採取と1回の魚のエサ箱の交換に成功しており、ゼブラフィッシュが微小重力下で逆さまになって泳いだり、回転運動、ぐるぐる回るなどの異常行動を示していることを発見しました。今後、科学者は回収した水試料や魚卵などのサンプルを利用し、ゼブラフィッシュの宇宙での行動の動画などと結びつけて、宇宙環境が脊椎動物の成長、発育と行動に与える影響の研究を展開すると同時に、宇宙空間で密閉された生態系の物質循環の研究を進める計画だということです。

 また、燃焼科学実験キャビネットは、「夢天」実験モジュールに搭載されている八つの実験キャビネットの一つで、軌道上での微小重力燃焼基礎科学研究の実施を支えています。科学者が燃焼に関する基礎科学問題、航空宇宙推進システム、宇宙船の防火と消火、燃焼汚染物の制御など基礎・応用技術の開発に役立つものとみられています。

 宇宙飛行士は宇宙の中で、心血管系の変化、筋肉萎縮、骨密度の低下など微小重力環境がもたらす一連の生理的変化に直面しています。「神舟18号」乗組員はこのほど、超音波診断装置を利用して頸(けい)動脈の超音波画像とスペクトルのテストを完了しました。宇宙飛行士は機器を使って右足かかとの骨の骨密度を測定し、無重力状態が人体の骨密度に与える影響を研究しました。(ZHL、榊原)

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