北京
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△「北斗」ナビゲーションと測位システムを搭載した中国の無人運転刈り入れ機
中国衛星ナビゲーション測位協会が18日に発表した「2024年中国衛星ナビゲーションと測位サービス産業発展白書」によると、2023年に中国の衛星ナビゲーションと測位サービス産業の生産総価値は前年比7.09%増の5362億元(約11兆5600億円)に達しました。
「白書」によると、衛星ナビゲーション技術の研究開発と応用に直接関係するチップ、部品、演算、ソフトウェア、ナビゲーションデータ、端末設備、インフラ施設など、産業の中核の生産価値は前年比5.5%増の1611億元(約3兆4700億円)に達し、産業全体の30.04%を占めました。一方で、衛星ナビゲーションの応用とサービスから派生する関連産業の生産価値は前年比7.79%増の3751億元(約8兆800億円)で、産業全体の69.96%を占めました。
また、「北斗」ナビゲーション測位システムの産業生態圏が拡大し続けたことにより、中国の衛星ナビゲーションと測位サービス関連の企業・団体・機構は2023年末までに2万社近くに達し、従業員は100万人を上回りました。衛星ナビゲーション測位関連の特許申請件数は前年比4.84%増の11万9000件以上で、引き続き世界トップでした。
さらに「白書」の分析によると、中国国内で「北斗」システムの応用市場は拡大し続けており、応用の規模も質もさらに向上しつつあります。同時に、「北斗」システムは国際的影響力が強まりつつあり、海外でも応用が拡大しています。「北斗」システムの海外市場での関連売上成長は顕著で、伸び率は前年比15%に達したとのことです。
そのほか、「北斗」システムはスマートフォンやウェアラブルデバイスなど、一般消費者向け商品の標準装備になっています。2023年に中国国内で出荷されたスマートフォンは2億7600万台で、うち98%を上回る2億6900万台に「北斗」システムの測位機能が搭載されていたということです。(Lin、鈴木)
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