北京
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外来入侵物种(wài lái rù qīn wù zhǒnɡ)侵略的外来種
【意味】
侵略的外来種とは、外国から入ってきた生物で、環境に大きな影響を与え、生態系を脅かす恐れがあるものを指します。
【関連背景】
グローバル化の進展につれ、外来生物の侵入は世界各国が直面する大きな生態問題となっています。中国は世界でも外来種の侵入が比較的深刻な国の一つで、これまでに660種以上の侵略的外来種が記録されています。
とくに、近年の国際貿易や観光業の急速な発展に伴って、持ち込まれる外来種の数も増加の一途となっています。
侵略的外来種は、天敵が少ないために急速に繁殖し、生態系に破壊をもたらすことがあります。
中国で被害の大きい侵略的外来種は次の通りです。
アカヒアリは農作物の種子や果実、若芽などを直接食べるため、農作物が被害を受けていて、一部の動物の成長・繁殖にも影響します。人的被害も発生したこともあります。
ミシシッピアカミミガメ。雑食性で繁殖しやすいので、生態系への影響が懸念されています。
アメリカ原産のツマジロクサヨトウという蛾は、2019年1月に南西部の雲南省に侵入して以降、中国の多く地域に拡散し、トウモロコシ産業に深刻な影響をもたらしています。
植物には大きな危害をもたらす侵略的外来種としてあげられるのが、南米原産のホテイアオイです。20世紀の初め頃に観賞植物として導入されたのですが、川や湖で大量繁殖して、酸素不足や日光不足で大量の水生生物が死ぬといったことが、しばしば発生しています。川や海での船の運行、灌漑や排水などにも影響することがあります。
他にも、キダチカッコウアザミ、アメリカシロヒトリ、ワニに似た形の魚のアリゲーターガーなども被害の大きい侵略的外来種となっています。
外来生物の侵入に対して、中国政府と関連部門は一連の対策を講じています。まず、外来種の規制や審査を強化し、リスクをもたらす可能性のある種の導入を厳しく制限しています。
次に、外来生物の侵入に対するモニタリングと早期警戒を強化し、侵入種の拡散を速やかに発見し対応しています。
また、科学研究と技術革新を強化し、効果的な生物防除と生態修復方法を模索しています。
外来生物の侵入への対処には、社会全体の取り組みが必要となります。ひとりひとりが外来生物の侵入に対する認識と警戒感を高め、リスクをもたらす可能性のある種を軽々しく持ち込んだり、勝手に放流したりすることを避けるべきです。
【使い方】
外来入侵物种已对我国生态安全产生重大威胁
(侵略的外来種はすでに我が国の生態の安全に大きな脅威をもたらしている)
全国首例非法引进外来入侵物种案提起公诉
(全国初の侵略的外来種導入案件が公訴される)
擅自引进、释放、丢弃外来物种或被追究刑责
(外来種の無断導入、釈放、遺棄は法的責任を問われる可能性あり)
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