中国初の河川・海洋全域LNG輸送バンカリング船が引き渡し

2024-04-28 17:20:35  CRI

 中国初の河川・海洋全域液化天然ガス(LNG)輸送バンカリング船「海洋石油302」が28日、江蘇省啓東市で引き渡されました。

 「海洋石油302」は中国船級社(CCS)の建造検査に合格した中国初のLNG輸送バンカリング船で、全長は132.9メートル、幅は22メートルです。遠洋での無制限航行水域の条件を満たし、長江の極端に浅い航路の航行も可能などの優位性を備えています。甲板の面積は標準的なサッカー場の広さを上回り、貯蔵可能なガスの容量は1万2000立方メートルにも達して、48万世帯の1カ月分のガス需要を満たすことができます。このバンカリング船の最高バンカリング(充填)速度は1時間に2000立方メートルで、大型LNG燃料船へのバンカリングを短時間で終えることができ、まさに「水上移動式ガスステーション」と言えます。

 中海油能源発展股份有限公司(CNOOCエナジー・テクノロジー・アンド・サービシズ)採油サービス支社の黄国良副チーフエンジニアによると、「海洋石油302」船は「倒伏可能マスト」設計を採用しているため、長江大橋を安全に通過することができ、長江の中下流域を通航できる能力を備えています。また同船は流氷海域での航行・作業も可能で、非常に幅広い作業範囲を誇っています。

 現在、世界では9隻のLNGバンカリング船が建造中で、そのうち8隻が中国で設計・建造されています。世界のLNGバンカリング市場の需要は2025年までには1000万トンを超え、2030年までには3000万~4500万トンに達すると予測されています。(ヒガシ、坂下)

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