【CRI時評】世界はなぜ、中国の「グリーン生産能力」を必要とするのか?

2024-04-26 13:58:45  CRI

 「現在の太陽光パネル分野での進展の多くは、中国のコスト削減努力のおかげだ。電気自動車分野の状況も同様だ」――。世界最大の石油会社の一つであるサウジアラムコのアミン・ナセル最高経営責任者(CEO)はこのほど第26回世界エネルギー大会で、中国の新エネルギー産業の発展は西側諸国の炭素排出ゼロ目標の実現を後押しし、世界のエネルギーモデル転換に重要な役割を果たしていると述べた。

 米国の一部の人々が中国の「生産能力過剰」を騒ぎ立て、世界市場に衝撃を与えている時にあって、ナセルCEOが語ったこの公平な言葉は、国際社会の理性的で客観的な認識を代表するものだ。中国は技術革新および整った産業チェーンの体系により、世界に受け入れ可能な解決策を提供し、新エネルギー製品の普及を促進している。

 新エネルギー車を例にしよう。マッキンゼー・アンド・カンパニーによると、中国の電気自動車は欧州メーカー製の電気自動車よりも約20%-30%も安価だが、その大きな理由の一つは、中国では新モデルの開発期間が欧州の半分程度であることだ。このことからも、中国のグリーン生産能力が世界の消費者に費用対効果の高い製品を提供し、従来型のエネルギー不足によるインフレ圧力を緩和し、消費者に真の恩恵を与えていることが分かる。

 世界各国にとって、中国の新エネルギー生産能力は発展のための新たな原動力をもたらした。現在のところ、中国は世界の風力発電関連の50%、太陽光発電設備の80%を供給している。中国のグリーン貿易規模は2011年から2020年の間に146.3%増加し、世界経済の成長に「グリーン動力」を注入した。

 2011年から2020年までの中国の環境技術に関連する発明の特許出願件数は世界の60%近くに達した。中国は同時に、開放的な協力と良好な競争を通じて、他国とともに技術の進歩を推し進めた。

 さらに重要なのは、気候変動という世界が突き付けられた挑戦に対応する上で、中国のグリーン生産能力がさまざまな貢献をしていることだ。世界最大の発展途上国である中国は、世界史上最短期間でカーボンピークアウトとカーボンニュートラルを実現することを約束しただけでなく、世界の排出削減を助け続けている。中国が2022年に輸出した風力発電と太陽光発電の関連製品は他国の二酸化炭素排出を約5億7300万トン削減し、中国国内と合わせて全世界における排出量を計28億3000万トン削減した。

 事実を前にすれば、米国など西側諸国のいわゆる「生産能力過剰論」は一撃にも耐えられない。多くの国際人が言うように、「生産能力過剰」を名目に実際には保護主義を進めようとすれば、世界のエネルギー転換プロセスの足を引っ張るだけだ。世界が直面する真の問題はグリーン生産能力の「過剰」ではなく、深刻な不足だ。そして中国は、世界が本当に切実に必要とするものを生産している。(CRI論説員)

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