北京
PM2.577
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中国人科学者が作成した、世界初の高精度月面地質図集が21日に正式に発表されました。この地質図集は月探査プロジェクトの科学目標の策定とプロジェクトの実施に向けた基礎情報と科学的参考資料を提供するだけでなく、中国の月と地球外惑星の地質図の編集・研究における空白を埋めることにもなります。
世界初の高精度月面地質図集
中国科学院地球化学研究所の欧陽自遠院士と劉建忠研究員が率いる地質図研究・編集チームは2012年より、月の起源と進化過程の全体的かつ規則的理解に基づき、中国の嫦娥プロジェクト科学探査データを基礎とし、内外の既存の探査データと研究成果を参考にして、250万分の1スケールの月面デジタル地質-構造シリーズ図面を作成しました。同地質図集のメインの地質図である『250万分の1月球全月地質図』は月の地質の年代区分を行い、月全体にある1万2341個の衝突クレーター、81個の衝突盆地、17種類の岩石タイプ、14種類の構造を識別してマークしました。
欧陽院士によると、この図集は科学研究と科学普及の機能を併せ持っており、一般読者でもこの地質図を通して、月の基礎的な問題をより良く理解できます。また、月の歴史、月資源の開発・利用、今後の月面基地の探査・建設、科学研究ステーションの建設に関する研究にとっても重要なデータを提供しています。劉研究員によると、この地質図集は月の「地質書」というだけでなく、月の「歴史書」でもあり、月の地質進化の歴史をより客観的に反映しており、こうした点もこの地質図の斬新さでもあるということです。(Yan、坂下)
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