【CRI時評】米国の「拒否権行使」が裏付けるもの

2024-04-21 14:20:25  CRI

 米国による18日の拒否権行使は再びパレスチナ・イスラエル和平プロセスにおける最大の障害となり、パレスチナ・イスラエル問題における米国の偽善とダブルスタンダードを改めて暴露した。パレスチナとイスラエルが共存する「2国家解決」を心から支持する国なら、パレスチナの国連正式加盟に反対するはずはない。国連がパレスチナを正式な加盟国として受け入れれば、パレスチナはイスラエルと同等の地位を享受できるようになり、パレスチナ・イスラエル交渉の条件を整えるのに役立つ。なぜ米国の政治家は、パレスチナの人々の希望と国際社会の努力を何度も消したがるのか。

 なぜなら、米国の目には、パレスチナとイスラエルが和平を実現できるかどうかは重要ではなく、私利を守ることこそが重要だからだ。米国の歴代政権はいずれも、中東における米国の覇権と国内の政治的需要を強固なものにするため、イスラエルを最も重要な盟友とみなし、同国に対する肩入れと放任にボトムラインは全く存在しない。イスラエルがパレスチナの国連正式加盟に反対なら、米国も必然的に表立ってそれに合わせる。パレスチナが国連に正式加盟すれば、パレスチナ・イスラエル和平プロセスにおける米国の主導的役割は弱まることになる。

 現在、パレスチナ・イスラエル紛争の波及効果が顕在化し続けている。中東は新たな報復の応酬の泥沼にはまっているようだ。パレスチナ問題は中東問題の核心だ。パレスチナを国連の正式加盟国として受け入れることの緊迫性は、これまでのいかなる時期よりも増している。
 懸念されるのは、パレスチナ・イスラエル紛争が続き、人道危機が激化し続けていることだ。イスラエル軍の攻撃によるガザの死者数は計3万4000人を超え、負傷者数は7万7000人弱に上る。米国は、ガザに十分な援助を提供していないが、イスラエルには武器や装備を提供し続け、ガザ停戦を呼び掛ける国連決議で何度も拒否権を行使してきた。ガザでの膨大な死傷者は「米国が提供した武器と弾薬および道徳心のかけらもない放任」に起因すると言える。
 イスラエルへの度重なる武器輸送。国連での拒否権行使。米国のそうした平和に背く行為は、米国が国際的・地域的問題における「破壊者」「かく乱者」であることを一層裏付ける。(CRI論説員)


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