北京
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23/19
3日間で3都市を訪問、3閣僚が随行、シーメンス、BMW、メルセデス・ベンツなど多くの重量級ドイツ企業の責任者が随行、多くの企業を見学してイノベーション協力に焦点を当てる。ドイツのショルツ首相の中国訪問は連日にわたり西側世論の幅広い注目を集めた。
訪中最終日の16日、習近平国家主席はショルツ首相と北京市内で会談した。中国側は、「中国とドイツの間に根本的な利益の衝突はなく、互いに安全保障上の脅威にはならない」「中独互恵協力は『リスク』ではなく、双方の関係安定を保障し、未来を切り開くチャンスだ」と指摘した。ドイツ側は、中国とは各分野での二国間対話と協力を引き続き深化させたいと表明し、「これは独中両国および世界にとって極めて重要だ」と示した。双方は、自由貿易と経済のグローバル化を支持し、グローバルな課題に共同で対応し、世界の平和と安定を維持していくと表明した。
これらは、中国とドイツは多くの重要な問題において立場が近く、手を携えて世界により多くの安定性と確実性を注入できることを明確に示している。今年は中独が全方位の戦略パートナーシップを樹立して10周年にあたる。中独は長年にわたり、中国と西側大国の関係構築の先頭を走ってきた。しかしここ数年は世界の地政学構造に深い変化が生じ、中独関係の発展も試練に晒された。ショルツ首相の今回の訪中にも、政治的雑音が吹き少なからず荒れた。しかしドイツ国内では、自国の景気減速という課題に対処するにしても、ウクライナ危機などを解決するにしても、中国との協力強化を図らなければならないと主張する世論が広がっている。
世界第2位の経済国である中国と世界第3位の経済国であるドイツは産業チェーンやサプライチェーンが深く結合し合い、両国の市場は互いに強く依存している。現在では5000社を超えるドイツ企業が中国市場に進出してきた。ドイツ中央銀行であるドイツ連邦銀行によると、2023年のドイツから中国への直接投資額は前年比4.3%増の119億ユーロ(約1兆9600億円)で、過去最高を記録した。ドイツ連邦統計庁によると、2023年のドイツと中国の二国間貿易額は2531億ユーロ(約41兆6000億円)で、中国は8年連続でドイツにとっての最大の貿易相手国になった。
ショルツ首相の今回の訪中は、中独関係が依然として強固であり、ドイツ政府の対中政策が全体として理性的で実務的であり、中国市場を深耕したいとするドイツ財界の決意を示している。中独協力は双方にとって有益であり、世界にとっても有益だ。中国と欧州の協力にさらに大きな力で貢献し、世界の平和と発展を破壊する「騒音」を力強く打ち砕くことにつながる。(CRI論説員)
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