北京
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2024年4月7日から12日まで、広西チワン族自治区の5泊6日のプレスツアーに参加しました。今回のテーマは旧暦3月3日の春祭り「三月三」。そして、今、中国でも大人気の「世界一の長寿村・養生ツアー」です。
日本人にはあまり、なじみのない広西チワン族自治区。まずは基本情報を整理してみましょう。
広西チワン族自治区は中国の南部に位置し、東は広東省、西は雲南省、南はベトナムに接しています。その名称はこのエリアに住む主要な少数民族「壮(チワン)族」に由来します。
「自治区」とは、特定の少数民族が多く居住する地域に設置されている中国の行政区分。現在、中国には5つの自治区が設けられています。各地域に住むそれぞれの少数民族の言語や伝統文化を保護するために、さまざまな政策が実施されています。
広西チワン族自治区は、中国の中でもっとも多くの少数民族が居住する地域。チワン族、ヤオ族、マオナン族、ミャオ族など、11の少数民族と漢族が暮らしています。しかも同じ民族でも地域によって言葉や風習の違いがあるのだそうです。年中行われているさまざまなお祭りは、観光客にとって少数民族の文化を体験する絶好の機会。まさに文化の玉手箱です。
観光の目玉のひとつが、カルスト地形が織りなす絶景。石灰岩が侵食されてできた不思議な形の奇岩・奇石の桂林の風景は、中国の20元札にも描かれており、日本人がイメージする「水墨画のような風景」の代表のひとつですが、実はこれ、桂林だけの特別な風景ではありませんでした。
私たちが訪れたのは広西チワン族自治区の西北部の「河池市」。案内の方が「桂林のような風景は河池市のいたるところで観られる」と言っていた通り、街中のビルの奥にも、2〜3時間の高速道路での移動中にも、いつも不思議な絶景が広がっていました。
そして、今注目されているのが、100歳以上の高齢者が多く住む「世界一の長寿の郷 巴馬の長寿村」です。空気、水、地磁気、食事……。その長寿の秘訣を求め、中国各地はもちろん、マレーシアをはじめとする東南アジアからの観光客や長期滞在者も増加中とのことです。
少数民族の文化、絶景、グルメ、長寿……。今後、旅行先としてブレイクしそうな広西チワン族自治区・河池市の旅をレポートします。
(文・写真 鳴海美紀)
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