中国で記録された外来侵入種が660種以上

2024-04-15 13:49:24  CRI

 4月15日は中国では「総合的な国家安全保障観(総体国家安全観)」が打ち出されて10周年の日に当たるとともに、9回目の全国民国家安全教育の日でもあります。全体的な国家安全概念には生態系の安全も含まれ、グローバル化の進展につれ、侵入生物は世界各国が直面する大きな生態問題の一つとなっています。中国は世界でも生物侵入が比較的深刻な国の一つで、これまでに660種以上の外来侵入種が記録されています。

 海南省澄邁県では、一部の農家の果樹園は世界三大「悪草」の一つ「ツルヒヨドリ」にびっしりと覆われています。ツルヒヨドリは南米、中米原産で、東南アジアや南太平洋などの地域に持ち込まれた後、多くの国や地域で繁殖して災害をもたらしており、現在では熱帯、亜熱帯地域で最も被害の大きい外来侵入雑草の一つとなっています。中国南部の多くの地域で発見されており、特に広東や広西、雲南、海南などの地域に最も広く分布しています。

ツルヒヨドリ

 中国農業科学院の万方浩研究員によると、ツルヒヨドリは「生態キラー」とも呼ばれ、拡散すると木々や灌木の茂みを上から覆ってしまう層を形成するため、この層の下にあるすべての植物は光合成ができず、枯れてしまうということです。

 外来種は新しい環境に侵入すると、自然の「天敵」がいないために急速に蔓延し、侵入された種の生存空間を奪い、一国の生態系の安全に深刻な脅威をもたらします。(藍、坂下)

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