北京
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シンガポールのユソフ・イシャク研究所(旧東南アジア研究所)ASEAN研究センターは2日、「東南アジア姿勢報告書:2024」を発表しました。同報告書によると、中国は引き続き経済面・政治面で東南アジアにとって最も影響力を持つ国と見られているだけでなく、回答者の半数以上が米国と中国のどちらを選ぶか求められれば中国を選ぶと答えたということです。
この報告書の結果は、東南アジア10カ国の回答者2000人近くを対象に最近行われたアンケート調査により得られたものです。「東南アジアで最も経済的影響力を持つ国・地域組織は」との問いに、回答者の59.5%が中国を選び、他の国・地域組織を大きく引き離しています。米国と答えた回答者は14.3%でした。政治的・戦略的影響力という点では、中国が最も影響力があると考える回答者の割合は昨年の41.5%から43.9%とわずかに増え、米国が最も影響力があると答えた人は25.8%に減少しました。
ASEANがどちらかの大国の二者択一を迫られた場合、どちらを選ぶかとの問いには50.5%が中国を、49.5%が米国を選びました。注目すべきは、インドネシア、ラオス、マレーシアが中国の「一帯一路」共同建設構想や貿易・投資面での強固な関係から大きな恩恵を受けており、2023年と比べると中国への選好度が約20ポイントの著しい増加を見せていることです。
同報告書によると、「米国が地域問題への関与を減らした」、または「著しく減らした」という回答は2023年の25.7%から38.2%に増加しました。一方で「米国は関与を増やした」、または「大幅に増やした」と考えている人は25.2%で、昨年の39.4%から減少しています。(HJ、坂下)
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