日銀理事 アジア投資の未来、中日経済協力に前向きな姿勢=ボアオ・アジアフォーラム

2024-03-26 22:18:39  CRI

 「アジアと世界:共通の試練、共通の責任」をテーマとするボアオ・アジアフォーラム2024年年次総会が海南省で開かれています。26日午後、「アジア投資の未来」についての分科会が行われ、日本などアジア各国の金融界の代表らが参加しました。

「アジア投資の未来」分科会開催の様子

 参加者は、アジア経済一体化の促進、アジア投資ビジネス環境の改善などのテーマをめぐって議論を展開し、踏み込んだ意見交換を行いました。

日本銀行の清水季子理事

 日本銀行の清水季子理事は、「アジア(Asia)」と「人工知能(AI)」の2つの「A」が国際的な重要課題として注目されていると指摘しました。清水理事は、「30年前のアジア通貨危機と比較して、金融市場の発展と自国通貨建て債券市場の成熟に支えられたアジア経済の成長と強靱性が著しく強化されている」とし、「AIは利益率の高い分野であり、アジア諸国は技術の最前線に立っている。これはアジアが世界の発展および経済構造においてますます重要な役割を果たしている証拠だ」と述べました。

 アジアの持続可能な経済成長と外国直接投資(FDI)の促進について、清水理事は「政府の積極的な関与と持続可能なプロジェクトへの投資を促進することが必要で、経済と金融システムの安定と成熟を保証することで、アジア諸国は外国投資をより多く引き付け、長期的な経済成長と発展を促進できるでしょう」との考えを示しました。

 また、中日両国の経済協力について、清水理事は「中国人民銀行とは非常に仲良くさせていただいており、これからも是非、情報交換をしていきたい。また、日本と中国は為替スワップ取り決めも結んでいるので、広域への協力を今後とも続けていきたい」と両国の経済協力に前向きな姿勢を示しました。

 ボアオ・アジアフォーラム2024年年次総会は、アジアと世界が直面する共通の課題への取り組みを強化し、経済的な一体感を促進するための重要な場とされ、特に金融市場の発展、AI技術の進展、そして国際的な経済協力が焦点となっています。(取材:趙雲莎)

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