シンガポール外交官「中米対話の強化は世界に有益」

　シンガポール国立大学アジア研究所のアカデミー会員であるベテラン外交官のキショレ・マハブバニ氏はこのほど、メディアの取材に対して「中国は近年、貿易大国になり、国際関係で重要な役割を果たしている。中国の国際的影響力は日増しに拡大している。しかし一部の人々は中国に対し依然として誤った認識を持っている」と述べました。

　マハブバニ氏は、「米国と欧州にとって最も重要なことは、中国の急成長は脅威でなく、中国と効果的な意思疎通を行う新しいチャンスだと認識することだ。競い合うより、中米協力こそ賢明な選択だ。中米間の対話が盛んになればなるほど、両国と世界にとっては有益だ」と強調しました。

　マハブバニ氏はまた、シンガポールと中国は、太陽光発電や風力発電機、電気自動車（EV）などの持続可能な開発分野で踏み込んだ協力を展開することに期待を寄せました。マハブバニ氏は中国のEV分野の発展を賞賛し、「2023年に最も驚かされ喜ばしかったことの一つは、中国が日本、ドイツ、米国を抜いて世界最大の自動車輸出国になったことだ」と述べ、「EV車はじめとする中国の新エネルギー車産業は著しい進展を遂げた」と高く評価しました。（Lin、鈴木）