中国 留守児童が親を求めて 国道を徒歩で4時間10キロ

2024-03-01 12:58:32  CRI

 2月24日午後7時、中国東南部の江西省撫州市臨川公安分局秋渓派出所に、地元住民の艾さんから通報がありました。彼が崇仁県から車で撫州市に戻る途中、6、7歳の男の子と女の子2人が国道を歩いているのを見つけました。艾さんが車を止めて2人の子どもに状況を尋ねたところ、「浙江省寧波市にお母さんを探しに行く」と言われたため、艾さんは子どもの身の安全を心配し、直ちに警察に助けを求めました。

 通報を受けた後、警察は直ちに現場に駆けつけました。2人の子どもは撫州市崇仁県に住んでおり、両親は浙江省寧波市で働いています。旧正月の休暇が終わった後、両親は寧波市に戻りましたが、子どもは両親が恋しくなり、崇仁県から歩いて寧波市へ行き両親を探すという大胆な決定をしました。しかし、子どもは寧波市がどこにあるのか分からず、自分の勘で国道に出たということです。

警察に送られて帰宅した留守児童2人

 警察が驚いたのは、子どもが見つかった場所が出発地から10キロも離れていることです。子どもは少なくとも4時間歩いたとのことです。

 警察がすぐに110番指揮センターに電話して調べたところ、崇仁県公安局孫坊派出所に当日、男児1人、女児1人が迷子になったとの通報があったことが分かり、2人の子どもが間違いなく迷子の2人であることが判明しました。その後、双方の警察が場所を決めて子供を引き渡しました。

 引き渡しの場所に送る途中、子どもが「お父さんとお母さんはいつ帰ってくるの?とても会いたい」と、泣きながら聞いてきたため、警察は直ちに両親に連絡し、子どもは恋しい両親の声を聞くことができました。通話後、両親は警察にしきりに感謝の言葉を述べるとともに、すぐに子どもに会いに地元に戻ることを伝えました。

 留守児童とは、親が出稼ぎに出ているため、長期間にわたって親と離れ、祖父母あるいは親戚の元で暮らしている子どものことです。留守児童に関しては、さまざまな問題点が浮かび上がっており、社会的に大きな課題となっています。(閣、坂下)

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