重慶市と成都市 水素エネルギー回廊を構築

2024-02-28 12:54:33  CRI

 春節(旧正月)が明けて早々、重慶市の運転手の楊文斌さんは水素燃料電池車を運転して成渝(成都市-重慶市)高速道路で重慶から成都に向かいました。楊さんは「この車は水素を入れてから500キロ以上走ることができ、馬力があり、荷重を積んで坂を登る時に減速しない」と紹介しました。現在、成渝高速道路では1日100台以上の水素燃料電池車が走行しています。

 中国は2022年に「水素エネルギー産業発展中長期計画(2021-2035)」を発表し、水素エネルギーを将来の国家エネルギー体系の重要な構成部分にすることを明確にしました。それ以降、各地は交通や建築、エネルギー貯蔵などの分野で水素エネルギーの応用を推進し続けてきました。

水素燃料電池車

 博世水素動力システム(重慶)有限公司は水素動力製品を製造する会社です。同社の熊小勇副社長は「水素動力システムは水素燃料電池自動車の『心臓』だ。われわれは75キロワットから190キロワットの水素動力モジュールの量産応用を実現しており、300キロワットの製品は車両検証段階に入っており、年内に小ロット生産が期待されている」と話しました。

 2023年に同社が開発した水素動力アセンブリ製品の出荷量は1000台以上に達し、中国で上位に位置しています。また、同社の水素動力システムを搭載した商用車は重慶や北京など10以上の省と市に投入され、総運転距離は400万キロを超えました。

 西南地区最大の車用水素供給センターである1時間当たり3000標準立方メートルの水素燃料電池の水素供給プロジェクトが2023年12月に重慶市長寿区に建設され、操業を開始しました。中国石化販売重慶石油支社の劉華斌副社長は「1日に水素燃料の大型物流トラック260台の需要を満たすことができ、年間2万7000トンの二酸化炭素排出量の削減に役立つと予想される」と述べました。

 2023年末現在、重慶市では水素燃料電池車が累計で306台普及しています。「成都・重慶水素エネルギー回廊」の発展計画によると、2025年までに2都市に累計約1000台の水素燃料電池物流車が投入される見込みです。(閣、藤井)

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