北京
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世界で種の多様性が最も高い陸生脊椎動物として、鳥類は一連の進化を経てきました。中国の科学専門家をはじめとする科学研究チームは「現生鳥類の起源は恐竜時代までさかのぼれる。約6600万年前の生物の絶滅を経て、鳥類は驚くほどの環境適応能力を見せた」との結論を出しました。これに関連する研究成果はこのほど、国際的な学術誌「米国科学アカデミー紀要」にオンライン掲載されました。
現生鳥類の起源が恐竜の時代に
今、約1万1000種の鳥類が地球に生息しています。これまでの認識によれば、鳥類の進化が恐竜の絶滅に関連し、恐竜の絶滅後に鳥類は進化してきたと一般的に考えられています。中国東部の江蘇師範大学、中国科学院古脊椎動物古人類研究所、米国のハーバード大学、ジョージア大学の科学者は共同で124種の鳥類のゲノム配列から、2万5000種の異なる遺伝子座のDNAの塩基配列データを採取した上で、地質と時代が異なる化石の記録と結び付け、現生鳥類の進化の歴史と軌跡を再構築しました。
研究者らは95%近くの現生鳥類の種の多様性をカバーする今鳥亜綱の中から、新たな鳥類進化系譜である「水陸鳥類」を発見しました。水陸鳥類はまた早期の研究で発見された陸鳥類と共に、今鳥亜綱の二大系譜を構成しています。白亜紀の後期に水陸鳥類は陸鳥類と分かれました。これは恐竜の絶滅よりはるかに前のことです。
江蘇師範大学の伍少遠教授は、「被子植物、哺乳動物、魚類、昆虫の進化と同期化し、世界の気候と環境の変化が生物多様性の進化に与える影響に新たな例証を提供した。この発見は人類の鳥類と地球の生命の進化に対する理解を深めさせた上、世界の気候と環境の変化と生物多様性の進化との関係に関する新たな思考を導いた」と話しました。(殷、野谷)
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