中国本土映画興行週間ランキング（2024.2.5-2024.2.11）

　2024年春節（旧正月）映画の初動成績が発表！春節連休1週目を制したのは、日本映画『百円の恋』が原案のリメイク映画『熱辣滾燙（YOLO）』。ぽっちゃりしたイメージで知られる女性コメディアン・賈玲（ジア・リン）の激やせ姿が大きな話題に！初動記録は8億元（約166億円）超でした。僅差で2位となったのは、日本公開も果たした『ペガサス／飛馳人生』（2019）の5年ぶりの続編『飛馳人生２（Pegasus 2）』。3位は春節アニメの定番「熊出没」シリーズの記念すべき10作目『熊出没·逆転時空（Boonie Bears：Time Twist）』で、春節初週のトップ3にアニメが入るのは史上初でした。

単位：万元

～作品紹介～

【1位】熱辣滾燙（YOLO）
公開日：2024年2月10日
監督：賈玲（ジア・リン）
主演：賈玲（ジア・リン）張小斐（チャン・シャオフェイ）雷佳音（レイ・ジャーイン）楊紫（ヤン・ズー）沙溢（シャー・イー）

　2021年の春節映画商戦を制した話題作『こんにちは、私のお母さん（原題：你好，李煥英）』を生み出した賈玲（ジア・リン）が3年ぶりにカムバック！彼女監督＆主演の最新作は、日本映画『百円の恋』を原案にしたリメイク映画で、さえない人生を送る女性がボクシングをきっかけに人生を変えていく様子が描かれています。共演は『こんにちは、私のお母さん』から、張小斐（チャン・シャオフェイ）が続投したほか、張芸謀（チャン・イーモウ）監督の『第二十条』の主演に抜てきされた雷佳音（レイ・ジャーイン）など。雷佳音は春節映画商戦に2作品で参戦するということで、事実上、中国トップ俳優の仲間入りを果たしたと言えるでしょう。

【2位】飛馳人生２（Pegasus 2）
公開日：2024年2月10日
監督：韓寒（ハン・ハン）
主演：瀋騰（シェン・タン）范丞丞（ファン・チェンチェン）尹正（イン・ジョン）

　2017年に『乗風破浪（DUCKWEED）』、2019年に『ペガサス／飛馳人生』、2022年に『四海（Only Fools Rush In）』で春節映画商戦に加わった韓寒（ハン・ハン）監督。今年は、日本公開も果たした『ペガサス／飛馳人生』（2019）の5年ぶりの続編『飛馳人生２（Pegasus 2）』を引っさげて参戦しています。本作は前作に続く内容となっており、自動車教習所で講師を務める元人気レーサーが知り合いに誘われてぎこちない仲間たちとチームを組み、ラリーにチャレンジするという物語。主演は前作から人気コメディアンの瀋騰（シェン・タン）や人気俳優の尹正（イン・ジョン）が続投したほか、人気女優ファン・ビンビンの実弟として知られる若手俳優の范丞丞（ファン・チェンチェン）が新たにキャスティングされています。

【3位】熊出没·逆転時空（Boonie Bears：Time Twist）
公開日：2024年2月10日
監督：林滙達（リン・ホイダー）
主演（吹替）：徐芸（シュー・ユン）万秦（ワン・チン）蒋琳（ジャン・リン）

　春節アニメの定番、「熊出没」シリーズの記念すべき10作目『熊出没·逆転時空（Boonie Bears：Time Twist）』がトップ3に初登場！ようやく新しい人生が手に入りそうになる主人公の「光頭強」、しかし、その新しい人生と引き換えに、日々を共にした「熊大」と「熊二」が大きな危機に直面することに。仲間たちを救うために「光頭強」はタイムトラベルの冒険に旅立つことを決意します。本作の監督とボイスキャストは、すべて新しい顔ぶれとなっています。

【4位】第二十条（Article 20）
公開日：2024年2月10日
監督：張芸謀（チャン・イーモウ）
主演：雷佳音（レイ・ジャーイン）馬麗（マー・リー）趙麗頴（チャオ・リーイン）高葉（ガオ・イエ）張訳（チャン・イー）于和偉（ユイ・ハーウェイ）

　昨年に時代劇アクション『満江紅（マンジャンホン）』を引っ提げて春節に登場し、栄えある年間ランキング1位をゲットした張芸謀（チャン・イーモウ）監督が今年も参戦！中年の検察官が、あるセンセーショナルな事件に巻き込まれ、自らもまた人生の試練に直面するという物語です。主演は2023年の『満江紅（マンジャンホン）』にも『堅如磐石（アンダー・ザ・ライト）』にも抜てきされた雷佳音（レイ・ジャーイン）で、共演は馬麗（マー・リー）、趙麗頴（チャオ・リーイン）、高葉（ガオ・イエ）、張訳（チャン・イー）、于和偉（ユイ・ハーウェイ）といったオースターキャスト陣となっています。日本での公開は未定です。

【5位】年会不能停！（Johnny Keep Walking!）
公開日：2023年12月29日
監督：董潤年（ドン・ルンニエン）
主演：大鵬（ダーポン）白客（ホワイト・ケイ）荘達菲（ジュアン・ダーフェイ）王迅（ワン・シュン）

　董潤年（ドン・ルンニエン）監督の爆笑喜劇『年会不能停！（Johnny Keep Walking!）』がロングヒットを記録中！リストラの対象になるはずの平社員が人事担当者のミスで「本部異動」という大昇進を果たし、社内に大きな渦が巻き起こるという物語です。主演は監督や俳優、プロデューサー、タレントとして多岐にわたって活躍中の大鵬（ダーポン）。

【６位】ムービー・エンペラー（原題：紅毯先生）
公開日：2024年2月10日
監督：寧浩（ニン・ハオ）
主演：劉徳華（アンディ・ラウ）寧浩（ニン・ハオ）単立文（パル・シン）リマ・ジタン

　劉徳華（アンディ・ラウ）主演映画が初登場6位！本作は、自身のイメージを変えようと風変わりなインディーズ映画に出演するスターをアンディが好演した風刺コメディ。『モンゴリアン・ピンポン（原題：緑草地）』（2005）や『クレイジー・ストーン 〜翡翠狂騒曲〜（原題：瘋狂的石頭）』（2006）をはじめ、数々の作品が日本上映を果たしたヒットメーカーの寧浩（ニン・ハオ）監督がメガホンを取っています。昨年１０月２３日～１１月１日に開催された第３６回東京国際映画祭のガラ・セレクション部門に出品された本作、日本で一足早く鑑賞できた方もいるかもしれません。

【7位】我們一起揺太陽（Viva La Vida）
公開日：2024年2月10日
監督：韓延（ハン・イェン）
主演：彭昱暢（ポン・ユーチャン）李庚希（リー・ゲンシー）徐帆（シュー・ファン）高亜麟（ガオ・ヤーリン）

　2013年に大阪アジアン映画祭で上映された『メモリー –First Time-』により頭角を現した韓延（ハン・イエン）監督、今年は新作『我們一起揺太陽（Viva La Vida）』を引っさげて春節映画商戦に参戦！本作は、韓監督の「闘病人生3部作」最終章で、不治の病を患った2人の若者のラブストーリーを描いたものです。主演は『僕らが空を照らしたあの日（原題：燃野少年的天空）』（2021）や『父に捧ぐ物語（原題：我和我的父輩）』（2021）などの彭昱暢（ポン・ユーチャン）と、昨年日本公開も果たした中国映画『兎たちの暴走（原題：兔子暴力）』（2021）などの若手女優・李庚希（リー・ゲンシー）です。日本での公開は未定です。

【8位】金手指（The Goldfinger）
公開日：2023年12月30日
監督：莊文強（フェリックス・チョン）
主演：劉徳華（アンディ・ラウ）梁朝偉（トニー・レオン）蔡卓妍（シャーリーン・チョイ）任達華（サイモン・ヤム）方中信（アレックス・フォン）

　中華圏を代表する２大俳優・劉徳華（アンディ・ラウ）と梁朝偉（トニー・レオン）が16年ぶりにW主演を務める『金手指（The Goldfinger）』が中国本土でロングヒット中。本作でもアンディとトニーは16年前の名作シリーズ「インファナル・アフェア」同様に敵対する役柄で、経済犯罪の黒幕とそれを15年間にわたって追う刑事をそれぞれ演じています。

【９位】臨時劫案（Rob N Roll）
公開日：2024年1月19日
監督：麥啓光（アルバート・マク）
主演：郭富城（アーロン・クォック）林家棟（ラム・カートン）任賢齊（リッチー・レン）張可頤（マギー・チョン）林雪（ラム・シュー）

　郭富城（アーロン・クォック）が主演を務めるクライムアクション『臨時劫案（Rob N Roll）』が好評公開中。本作は『単身男女２（Don't Go Breaking My Heart2）』（2014）などの麥啓光（アルバート・マク）監督がメガホンを取る最新作で、それぞれの目的で強盗の計画を進めていた3人が遭遇し、目当ての金が何者かによって一足早く持ち去られていたことに気づくが、やがて事態は収拾がつかない方向へと広がっていくという物語。

【10位】アクアマン／失われた王国（中国題：海王2：失落的王国）
公開日：2023年12月20日
監督：ジェームズ・ワン
主演：ジェイソン・モモア　パトリック・ウィルソン　アンバー・ハード　ヤーヤ・アブドゥル＝マティーン2世　ニコール・キッドマン

　DCコミックスのスーパーヒーロー「アクアマン」を中心とした映画シリーズの５年ぶりとなる第２弾『アクアマン／失われた王国（中国題：海王2：失落的王国）』が中米同時公開中！アトランティスと世界を取り返しのつかない荒廃から守るべく、アクアマンと仲間たちが立ち上がる物語が描かれています。日本では1月12日から公開中。

（ミン・イヒョウ、梅田謙）