北京
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観光客の落としたスマホを引き揚げる杭州西湖の警察官
中国の伝統的な旧正月である「春節」の連休が続く中、東部浙江省の杭州西湖景勝地には、1日当たり80万人を超える観光客が殺到しています。写真撮影の際に、スマホを湖に落とす観光客も続出し、その引き揚げが地元警察の「日課」となりました。
劉西建警察官(53歳)は西湖の三潭印月島で10年間勤務するベテランです。三潭印月島は一周約960メートルの小さな島ですが、春節期間中の観光客は毎日5万人以上、ピーク時には7万人を上回り、島の秩序維持は大きな負担となっています。警察への問い合わせ件数も急増しており、スマホの引き揚げ依頼もその一つです。
そこで、劉警察官は長さ約5メートルの金属棒に水中カメラとモニターが取り付けた「引き揚げ神器」を作りました。棒を水中に入れ、10秒も経たずに観光客の落としたスマホを回収する様子を見た観光客たちからは、相次いで賞賛の声が上がっています。「自分の不注意でスマホを湖に落としてしまった。警察官が対応する暇などないだろうと思っていたのに、彼らは観光客のために“引き揚げ神器”まで作って助けてくれた」など、感謝の言葉が送られました。
劉警察官によると、今年の春節連休中の2月11日と12日の両日、西湖景勝地ではスマホ17台、眼鏡1つ、身分証明書1枚を引き揚げられたということです。
また、劉警察官は「西湖エリアの治安を守り、観光客を助け、湖に落としたものを無料で回収することは、人民警察の義務であり責任でもある。西湖をみなさんに楽しんでいただきたい。人々に借りを作ることはできない」と、微笑みました。(Lin、NM)
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