北京
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中国北西部甘粛省の蘭州空港で3日、蘭州発上海行の航空便が出発を目前に控えていました。乗客を乗せた送迎バスがタラップのそばに停車してドアが開いた瞬間に、「ドン」という音と、「人が倒れた」と叫ぶ声が聞こえました。20代前半と思われる若い女性が突然にバス車内で倒れたのです。全身が痙攣し、意識を失った状態でした。
△女性を病院に搬送する空港の救急車
同じバスに乗っていた上海交通大学医学院付属瑞金医院心臓外科の李海清医師は助けを求める声を聞くと、すぐに人ごみをかき分けて女性のところに行きました。李医師は状況を確認して、重篤な不整脈による心肺停止の可能性が高いと判断しました。李さんはすぐに手荷物を置き、ひざまずいて胸骨圧迫の心臓マッサージを施しました。しかし、女性は横たわったままで全く動かず、意識も呼吸も戻りませんでした。
李医師はすぐに送迎バスの運転手に、乗客が非常に危険な状態なので救急車と救急設備を迅速に手配する必要があると伝えました。運転手が救急車に緊急連絡する時も、李医師は一刻も休まずに胸部を圧迫して応急手当を続けました。施術に集中している李医師の額には汗がにじみ始めました。しばらくして、女性の脈拍数が圧迫の頻度を上回るようになりました。李医師は心臓が再び動き始めたことを確認し、ようやく一安心しました。
女性は徐々に意識を取り戻しました。周囲の乗客が次々に話したので、女性は、自分が倒れていた数分間に、目の前にいる医師が命を救ってくれたことを知りました。
この時に救急車が到着しました。李医師は救急車に乗っていた医師にただちに女性の病状を伝えたほか、女性には、病院に着いたら必ず頭部CT、心電図、心臓エコーなどの検査を受けるよう念を押しました。
李医師はすべての作業が終わってから急いで飛行機に乗り込みましたが、飛行機は李医師を待つために出発がすでに20分ほど遅れていました。しかし、李医師が機内に入ると、乗員と乗客は全員が立ち上がって、人命救助をした李医師の気高い行為に拍手と喝采を送りました。(ZHL、鈴木)
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