メッシ欠場に香港政府とファンが強い不満 日本での神戸戦に出場するかに中国ネット注目

　米メジャーリーグサッカーのインテル・マイアミに所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが4日に中国の香港で行われた香港選抜チームとの親善試合を欠場したことについて、香港特別行政区政府とファンから失望の声が上がりました。中国のネット上では、メッシが日本での親善試合に出場するかどうかも関心の的になっています。

　4日の香港での親善試合でスタジアムに詰め掛けた約4万人のサッカーファンのほとんどがメッシ目当てでした。試合中には、ファンから何度もメッシの名前を呼ぶ声が上がりましたが、メッシは試合終了まで長袖のトレーニングウエア姿でベンチに座ったままでした。試合終盤には、一部のファンが不満をあらわにして退席し、「返金しろ」と叫ぶ声も上がりました。

香港での親善試合でベンチに座り続け出場しなかったメッシ

　インテル・マイアミのヘラルド・マルティーノ監督は試合後、メッシの欠場について、「負傷状況を踏まえてチーム全体で下した決定だ」と説明しました。一方、香港特別行政区政府文化スポーツ・観光局の責任者によると、主催側が試合前にメッシの出場についてチーム側に確認したところ、出場できるとの返答だったということです。

　この件について、香港特別行政区の李家超行政長官は6日、「メッシ選手がファンの期待に応えなかったことに極めて失望している。香港特区政府は主催者に対し、チケットを購入して入場した人々の訴えに積極的に応えるとともに、状況について詳しく説明するよう求める」と述べました。

　香港スポーツ協会および香港オリンピック委員会の霍啓剛副会長も6日、SNSへの投稿で、「ファンや観光客、香港市民が納得できる説明をし、しかるべき尊重を示してほしい」と訴えました。

　メッシは5日夕、チームと共に、アジアツアーの次の訪問地である日本の東京に到着しました。香港メディアによると、メッシは6日の記者会見で、7日のヴィッセル神戸との親善試合について「日本で素晴らしい試合をしたい。今日の練習でコンディションを確認するつもりだ。明日プレーできるかは分からない」と述べて、出場について明言を避けました。

　中国のSNS上では「インテル・マイアミはチケット販売時も試合前もメッシの欠場を予告せず、試合後も相応の補償どころか、謝罪の一言もなく、ファンの心をひどく傷つけた」「日本での練習の様子を見る限り、けがをしているようには見えない」「香港で出場しなかったメッシが日本での試合に出るのか注目したい」などのコメントが寄せられました。（鵬、柳川）