隐形加班

2024-02-05 16:05:29  CRI

隐形加班(yǐn xíng jiā bān)見えない残業

【意味】

 「班」には勤務時間、職場の意味もあります。「加班」は残業です。

 「隐形加班」はネットワーク時代特有の現象で、退社後にSNSを利用して仕事関係のやりとりをすることを指します。これは労働者の「つながらない権利」への侵害だとみられています。

【バックニュース】

 SNSでの仕事のやり取りで 雇用主に約60万円の残業代支払いを命令 中国初

 2023年の北京市高級人民法院(裁判所)の活動報告では、中国のインスタントメッセンジャーアプリ「微信(ウィーチャット)」などのSNSを利用した業務による「見えない残業」案件が取り上げられています。これは中国の裁判文書で「見えない残業」に関するトラブルについて判断を下した初の事例だということです。

 この案件は、労働者の李さんが所属する会社に対して2019年12月21日から2020年12月11日までの残業代を支払うべきだと訴えたものです。李さんが主張した時間外労働の内容とは、退社後に、ウィーチャットや「釘釘(ディントーク、中国のアリババグループが開発した企業用インスタントメッセンジャー)」などのSNSアプリを通じて取引先や同僚とコミュニケーションをとるために費やした労力です。しかし会社は、これは残業には当たらないと主張しました。

 これに対して、北京市の人民法院は、李さんが一部の平日の退社後の時間や休日にSNSで行った業務は、簡単なコミュニケーションの範疇を超えたものであり、残業とみなすべきであると判断し、雇用主に3万元(約60万円)の残業代を支払うよう命じました。

 この判決は、「見えない残業」問題に対する認定基準として、「業務の実質性」の原則と「拘束時間の明確性」の原則を打ち出し、デジタル時代の労働者の合法的権益を効果的に保護したものとみられています。

【使い方】

劳动者有权对“隐形加班”说不

(働く人には見えない残業に「ノー」という権利がある)

别让不合理的“隐形加班”损害劳动者权益

(不合理な見えない残業で働く人の権益を損なってはならない)

遏制隐形加班现象 专家建议:劳动法中引入“离线权”

(見えない残業を抑制するため 専門家は労働法に「つながらない権利」の導入を提案)


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