1300年以上前の唐代の人もピースサイン 郭行墓壁画が初公開

2024-01-22 11:41:51  CRI

 中国中部の山西省太原市にある晋陽古城考古博物館が19日に開館しました。数ある展示品の中でも、1300年あまりの歴史がある唐代(618~907年)の磚室壁画墓(「磚室(せんしつ)」とは、棺を安置する墓室はレンガで築かれていることをさす)がひときわ注目を集めています。というのは、壁画に描かれた人々が、今の私たちが写真を撮る時などによくする、手の人差し指と中指を立てるおなじみの「ピースサイン」をしているからです。

△「ピースサイン」をしている壁画の人物

 新規に開館した晋陽古城考古博物館では、唐代の磚室壁画墓である「郭行墓」が初公開されました。壁画に描かれた多くの人物が、写真撮影時の定番ポーズの「ピースサイン」と同じような仕草をしています。この墓は2019年に発見された夫婦墓で、夫の郭行は、唐の太宗・李世民に仕えた武将でした。墓室の四方の壁および天井、墓門、棺床などにはいずれも精巧で美しい壁画が施されており、しかも完全な状態で保存されています。

△「ピースサイン」をしている壁画の人物

 太原市文物考古研究所の鞖静蓉所長は、「多くの若者が壁画に『ピースサイン』が描かれたことに興味を示している。このポーズは祈りの仕草と考える人もいるが、実際のところ、学界でこの図像についての定説はない」と説明しました。

 山西省太原市の古い地名は晋陽でした。同市の晋陽古城遺跡内にある晋陽古城考古博物館は、晋陽の歴史や文化を中心にした考古学研究の成果、コレクション、展示、保護などの機能を一体化させた博物館で、晋陽古城遺跡公園の重要な一部です。(ZHL、鈴木)


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