言語学術誌『咬文嚼字』選出2023年流行語ベスト10(下)

2024-01-15 21:34:22  CRI

 中国の『咬文嚼字』という名前の言語学関連の学術誌では、毎年12月初めに、2023年の流行語ベスト10を発表します。今回は2023年の流行語ベスト10の後半を紹介します。

 

 显眼包(xiǎnyǎnbāo)目立つ存在 外見や性格から人々の注目を集める人

  もともとは「目立ちたがり屋」といった一種の他人を貶す意味合いで使われる言葉でしたが、現在では、ユニークで、楽しい気分にさせてくれる存在、あるいは目立つものという意味となりつつあります。人だけでなく、博物館の展示品、文化財などモノに対しても使われます。

搭子(dāzǐ)○○友だち 〇〇仲間

 何かを一緒にする仲間のことを「搭子」と呼びます。

 現在流行している「搭子」とは、特定の趣味ややニーズを満たすことを目的とした交友関係で、恋人や友人のように、関係を維持するために時間やエネルギーを費やす必要のない、割り切った新たな交友スタイルを指します。

 中国のSNS小红书で、搭子を検索してみたら、ごはんの搭子、カラオケの搭子、ダイエット搭子など、いろいろな搭子が募集されていました

多巴胺○○(duōbāàn)ドーパミン○○

  昨年、中国では、カラフルな色合いで幸福感を感じるコーディネート「ドーパミン・ファッション」が流行しました。

そこから広がって、現在では楽しい気分にさせてくれる物事を、目に見える色彩から、目に見えない抽象的な概念に至るまで、「ドーパミン」で形容しています。

情绪价值(qíngxù)感情的価値

 そもそもは消費者が感じる感情的収益と、コストの差を指すマーケティング用語ですが、今の中国社会では、一人の人が他人の感情に影響を与える能力のことを指します。

质疑○○、理解○○、成为○○(zhìyí lǐjiě chéngwéi)○○に疑問を抱き、○○を理解し、○○になる

 10年前に放送された恋愛ドラマのヒロイン林宛瑜という主人公の女性が恋人のプロポーズを断って仕事に生きる姿について、当初、視聴者は理解できなかったんですが、次第に理解し、共感するようになった様子に由来します。

 そのときの言い回しを使って、今はSNSなどで、当初理解できなかったものが、のちに理解できるようになって、さらにそうするようになったことを表す言葉になりました。

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