中国、21~22年の欧州向け自動車輸出台数が第2位に上昇

2024-01-12 15:13:26  CRI

 フランスの自動車コンサルティング企業イノベブが8日に発表したデータによると、2021年から2022年にかけて欧州に輸入された中国製自動車の台数が急増し、欧州全体の自動車輸入に占める中国自動車のシェアが10位から2位に躍進しました。

 同データによると、欧州大陸で販売されている自動車の20%は輸入車で、その最大の供給元はトルコで、2位は中国でした。特に中国で生産された欧米ブランドのモデルの輸入が加速しています。

 また、イノベブが発表した2024年の欧州の自動車輸出入予測によると、欧州の自動車産業貿易は全体としては均衡がとれているものの、中国からの輸入台数は急増するとのことです。2023年の1~7月に中国から欧州に輸入された電気自動車は7万台近くに上り、2022年の同期間のほぼ3倍でした。また、22~24年の欧州の自動車輸入台数の伸び率は7%と予想されています。これについてイノベブは「主な原因は中国で生産される中国ブランドの車の輸入量が増加し、そのほとんどが電気自動車だと見込まれていることにある」と分析しています。

 ただ、欧州の中国からの自動車輸入台数は中期的には低下していく可能性があります。これは主に二つの傾向によるものとされ、一つは、これらの輸入車に対して制限関税(例えばフランス)が課されることで、二つ目は、中国の自動車企業が欧州で工場を建設することです。最近ハンガリーに工場を建設すると発表したBYDがその例です。このほか、中国が実施している電気自動車への直接補助金も2023年初めには終了しています。仮にEUが中国製電気自動車に対して補助金相殺関税を課すと、中国製自動車の輸出に打撃となりますが、相対的にはコントロール可能な範囲であると分析されています。

 ここ数週間、フランス市場では、補助金政策が変更される前に価格優遇策を受けようとして、中国製電気自動車の購入を考えていた顧客が購入を早める動きを見せていますが、一部の人気車種、たとえば電動スポーツタイプSUV「ダチア・スプリング」や上海の自動車グループの上汽集団(SAIC)の「MG(名爵)」ブランド車MG 4などは除かれています。(朱、坂下)

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