12歳女児の肺移植手術 あきらめなかった人が実現させた

2024-01-08 14:48:37  CRI

 中国では、東部の江蘇省無錫市でこのほど行われた12歳9カ月の女の子の小雯さん(仮名)手術が多くの人の注目を集めました。小雯さんは重度の肺炎に感染して人工呼吸器とECMO(体外膜式人工心肺)に頼って4カ月にわたり生命を維持しました。健康回復の唯一の方法は、肺移植でした。そして小雯さんを救うに、見知らぬ人が最後まであきらめず、一筋の希望を抱いて全力を尽くしました。

 無錫市人民病院肺移植センター長で肺移植専門家の陳静瑜医師は、昨年12月13日午後8時ごろ、隣の省である山東省斉魯病院のICUに入院している小雯さんを救ってほしいと中国のSNSの微博(ウェイボー)に投稿しました。小雯さんの家は小雯さんを救うために、貯金を全て使ってしまったのですが、陳医師はあきらめませんでした。

無錫市人民病院肺移植センターの陳静瑜主任医師

 小雯さんの家族は14日、陳医師に励まされて慈善基金会に申請資料を提出しました。すると、寄付による救済の道が開かれてから24時間も経たないうちに、移植手術の費用全額が集まりました。15日には山東省と江蘇省の交通警察が連携して護衛して700キロ以上を走行し、小雯さんは8時間後の15日夜に無錫市人民病院への転院を果たしました。

 中国人体臓器配分・共有コンピューターシステム(COTRS)は17日、提供できる肺があることを示しました。医療チームはさまざまな評価を経た上で、小雯さんの肺移植手術を行うことを決定しました。

 無錫市人民医院の医師は専用の臓器輸送ケースを持って、航空便と高速鉄道が共同で設けたグリーン通路を利用して、4時間をかけて18日午前6時半に無錫市人民医院に到着しました。陳医師はチームを率いて、4時間以上をかけて小雯さんの肺移植手術を無事に終えました。

 無錫市人民病院によると、小雯さんはリハビリテーション訓練を受けてベッドから出て数歩歩けるようになり、飲食も正常に近くなり、言語訓練により完全な文を話せるようになるなど、状况は日に日に良くなっているとのことです。(ヒガシ、鈴木)

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