【特別寄稿】国際世論の場での米国式「報道の自由」に警戒せよ

2024-01-06 14:07:33  CRI

 欧州の学者ヤン・オーバーグ(Jan Oberg)氏はこのほど、米議会が5年前、中国に関するネガティブなニュースを執筆するために西側の記者や編集者らの研修を目的とした15億ドルの支出を伴う法案を可決したことを明らかにした。

 国際世論の場において、米国の報道機関は彼らの国の軍隊と同じように多様な手法、あくどい手を使い、多くの国で政治的混乱を起こし、さらには他国の政権転覆に重要な役割を果たしている。米中央情報局(CIA)も、世界でフェイクニュースを発信するために、同組織が数百人のジャーナリストや複数の組織を「買収」したことを認めている。

 その典型的な例が2003年だ。まず米当局は「イラクが大量破壊兵器を保有している」とうそをつき、その後メディアがそれを広く伝えることで、世界の人々を欺くことに成功した。うそがばれた時、数十万人の遺体がいたるところに横たわっていた。

 2022年も、ウクライナ危機がエスカレートするにつれ、こうした欺瞞が繰り返され、伝統的メディアやSNS上の反ロシア的なメッセージが人々への「爆撃」を繰り返し、何百万もの反ロシア的な投稿が飛び交った。同時に、米国は危機が大きくなる中で、火に油を注ぎ続けており、同国の武器商人らはシャンパンを開けて大儲けを祝っている。

 近年、米国の支援を受けて、いわゆる「独立系メディア」や「第三者」メディアも登場している。中国新疆ウイグル自治区、中国香港特別行政区に関する虚偽のニュースが次々と作られている。新型コロナウイルス流行期間中、これらのメディアは他国の中国に対する憎悪もあおっていた。彼らの狙いは実は非常に明確で、中国を中傷して同国の発展を阻止することだ。

 米国が先に発表した「2021年の戦略的競争法」は、2022年から2026年までの期間の各会計年度に、米国は3億ドルを投資して中国の世界的な影響力を弱める具体的な措置を講じると述べている。中国への中傷は世論戦と認知戦のレベルに達している。もちろん、その中で欧米メディアの役割を果たしたことは誰の目にも明らかだ。

 米国の政治家は冷戦思考にしがみつき、中国に敵対する路線を捨て去ろうとはしない。ソ連崩壊後、彼らは新たな「敵」を作る必要に迫られた。結局のところ、米国の武器商人やその他の利益集団は、巨額の利益を生み出す機会を生み出すために、激動の世界を必要としている。中国が世界第二の経済国になると、米国は当然のように中国に「敵」のレッテルを貼った。

 実は、米国と西側のメディアは米国政府を助けて他国を中傷した時、信頼性を失っただけでなく、公理・正義を考えず、ほったらかしにした。

 米ワシントンの政治エリートたちは、西側のジャーナリストにジャーナリズムの原則に背かせ、フェイクニュースを捏造させるために数十億ドルを費やしている。これは記者の職業モラルだけでなく、西側民衆全体の良識をむしばんだ。最終的に破壊されるのは中国の国際的なイメージではなく、米国政府とメディアの国際的な信頼性と評判である。(執筆:トルコアナドル通信社の元北京駐在記者カミル・エルグドゥ(Kamil Erdogdu)氏)

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