【CRI時評】激動する世界で、中国のアイデンティティはより貴重

2023-12-29 11:55:06  CRI

 中国は既に「国際的影響力、革新的リーダーシップ、道義的カリスマ性を備えた責任ある大国になった」27、28の両日、北京で開かれた中央外事工作会議はこのように断定した。こうした断定がどのようになされたのかを理解するには、2023年に中国と世界がどのように影響し合ったのかを見てみるのが良いだろう。

 2023年の世界情勢を振り返ると、キーワードの一つが「戦争」であることは間違いない。今年、パレスチナ・イスラエル情勢がにわかにエスカレートし、2万人以上が死亡した。ロシア・ウクライナ紛争は続いており、停戦の見通しは立たないままだ。スーダンでは武装衝突のために700万人以上が家を失った。アゼルバイジャンとアルメニアはナゴルノ・カラバフの帰属をめぐって激烈な衝突が発生し、ミャンマー北部では再び戦火が燃えさかっている。英国国際戦略研究所が12月に発表したデータは、2023年に世界では少なくとも183の地域紛争が発生し、過去30年で最も高い水準となったことを示している。

 3月には中国とサウジアラビア、イランが北京で「北京協議」に合意し、サウジアラビアとイランは外交関係の回復に同意した。その後、中東地域には「和解の波」が沸き起こり、バーレーンはカタールなどと国交を回復し、シリアが12年ぶりにアラブ連盟に復帰し、トルコとエジプトの関係も改善された。中東メディアはアラブのことわざ「知を求めよ、たとえ中国から遠く離れても」になぞらえて、「平和を求めよ、たとえ中国から遠く離れても」と感嘆の声を上げた。

 英国第2の都市バーミンガムが破産し、研究機関はドイツの2023年のGDPが0.6%落ち込むと予測している。米国シリコンバレー銀行が破産を宣言し、国連貿易開発会議(UNCTAD)は2023年の全世界の貿易額が5%近く縮小し、全世界のGDPが2.2%にまで落ち込むと予測している。今年、世界経済は引き続き回復力を欠いたままだった。

 こうした外部環境に直面しても、第3四半期までの中国のGDPは対前年比5.2%増と、依然として世界経済全体の成長の最大のエンジンとなっている。

 今年は中国の改革開放45周年に当たる。外商投資奨励産業目録新版の正式実施から、消費品博覧会、サービス貿易交易会、輸入博覧会、広州交易会、サプライチェーン博覧会などの国際展示会開催まで、さらには中国で最も新しい自由貿易試験区・中国(新疆)自由貿易試験区の発足など、中国は世界に大門を開いている。

 2023年末、世界で最も重要な2国間関係である中米関係が悪化に歯止めを掛け安定に転じた。中米の元首はほぼ4時間近い会談を行い、未来に向けた「サンフランシスコ・ビジョン」を形成した。さまざまな分野での往来が推進され、直行便が増加し、人的往来はいっそう便利になる。世界はサンフランシスコから再び始まった、より安定した中米関係を目の当たりにし、激動し変化する世界に確実性と安定性が注入されることを喜んでいる。

 2024年、中国は世界とより良好に連動し、人類運命共同体構築という目標に向けて共に前進していくだろう。(CRI論説員)

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