商務部 外資の対中投資の変動原因を分析

2023-12-28 19:35:45  CRI

 商務部の何亜東報道官は28日に行われた定例記者会見で、外資の対中投資の規模に変動が見られることについて記者の質問に答えました。

 何報道官は、「外資の規模に変動が見られる原因は多岐にわたっている。経済的な要因もあれば、非経済的な要因もある。外資規模の変動について、多様な視点から分析する必要がある」と指摘しました。

 何報道官によりますと、経年ベースで見れば、中国の資金導入規模は依然として歴史的高水準にあります。中国が吸収した外資は2019~2021年までの間、3年連続で過去の記録を更新したのに続き、2022年1~11月の実行ベースの外資利用規模は1兆1600億元(約23兆1100億円)と、同期間としては過去最高水準となりました。何報道官は、「歴史的な高水準となった2022年の数値をベースにしているため、今年1~11月に外資誘致金額のボラティリティがあるのは正常なことだ」と指摘した上で、「1兆400億元(約20兆7200億円)という外資導入規模は依然として歴史的な高水準にある」という見方を示しました。

 また、世界の他の国との横の比較においては、近年、世界の越境投資は低迷しており、国連貿易開発会議(UNCTAD)の報告書によると、2022年の世界の越境直接投資規模は前年同期比12.4%の減となり、2023年は引き続き縮小する見通しです。何報道官はそうした動きを踏まえた上で、「今年に入ってから、多国籍企業が続々と中国へ視察や商談に訪れており、中国への投資に大きな関心を示している。今年1~11月に全国で新たに設立された外資投資企業は前年同期比36.2%増の4万8000社で、外資企業の中国における投資の勢いを裏付けている」と指摘しました。

 さらに、構造面においては、多国籍企業の投資アロケーションの調整に伴い、中国の外資誘致構造は最適化されつつあります。何報道官によりますと、今年1~11月のハイテク産業の投資誘致規模は約3867億元(約7兆7056億円)に達し、全国の外資誘致に占める割合は37.2%と、2022年通年のレベルを1.1ポイント上回っています。そのうち、医療機器・設備・計器製造業は27.6%増、電子・通信設備製造業は5.5%増となり、研究開発・設計サービス分野の外資は9.1%増となっているということです。

 何報道官はまた「全体的に見れば、中国経済が安定しつつ好転し、長期的には向上するというファンダメンタルズは変わっておらず、ハイレベルな対外開放を揺るぎなく推進し、既に打ち出された外資政策の効果が徐々に発揮されるにつれて、外資に対する中国市場の吸引力はさらに強くなっていくだろう」との見方を示しました。(Yan、坂下)

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