【CRI時評】フィリピンは「道を間違えたら引き返す」ことを知るべきだ

2023-12-22 14:24:44  CRI

 中国の王毅外交部長は20日、フィリピンのマナロ外相と電話会談をした。南海問題で中国とフィリピンの関係が冷え込んでいる現在、この電話会談は外部から強い関心を集めた。

 電話会談で中国側は、次のように明確に指摘した。問題の根源はフィリピン側がこれまでの政策の立場を変更し、自らの約束に背いて絶えず海洋で挑発し、中国側の正当で合法的な権利を損なったことにある。中国側はまた、「中国とフィリピンの関係は岐路に立っており、どこへ行くかという選択に直面している。フィリピン側は慎重に行動せねばならない」と強調した。

 フィリピン側の指導者は最近になり、外部に向けて「中国はアジアの隣国に対して現実的な挑戦をしている」と述べ、フィリピンは他国との同盟関係を強化して対応する必要があるなどと主張した。これらは、フィリピン側に中国と共同で意見の相違をコントロールする意思がなく、さらには中国とフィリピンの関係をより危険な方向に押し進める意図さえあるとの印象を外部に与えるものだ。

 フィリピン政府はなぜ対中政策で態度を改め、「南海の冒険」のやり方を採用したのか。観測筋は第1点として、フィリピン国内には南海問題で強硬な声が一貫して存在しており、同国指導者には強硬姿勢を示すことで、支持率を固める意図があると指摘している。さらに、米国とフィリピンが安全保障分野などの協力をエスカレートさせたことで、フィリピンの対外政策は明らかに米国寄りになっているという。

 すなわち、南海問題で約束を反故(ほご)にして、冒険的に挑発したのはフィリピンであることが分かる、外部勢力を味方につけて、その力を借りて緊張状態を作り出しているのはフィリピンだ。虚偽の情報を流して中国に泥を塗り、地域の平和と協力に影響を与えているのもフィリピンだ。

 中国とフィリピンの関係を見れば、中国は長期にわたり、フィリピン側との南海の紛争を妥当に解決するために極めて大きな自制と忍耐力を示してきた。しかしこのことは、中国が主権問題でいかなる譲歩もすることをも意味しない。フィリピン側自身の利益を見れば、中国とフィリピンの全面的な実務協力は過去数年にわたり、フィリピン側に現実的な利益をもたらした。フィリピン側が南海で次々に事を起こせば、中国とフィリピンの協力が破壊され、フィリピン自らの利益を損ねるだけだ。

 フィリピン側は今回の電話会談で、中国側との対話を強化し、両国の海洋問題に関する意思疎通メカニズムの役割をしっかりと発揮させ、問題解決の方法を共に模索することを希望すると表明した。結局のところ、中国とフィリピンの関係の先行きがどうなるかは、フィリピン側の出方次第なのだ。(CRI論説員)

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