北京
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「走近日企・感受日本(日本企業に触れ、日本を感じよう)」訪日プロジェクトに参加した中国の大学生による帰国報告会が20日、北京市内で開かれました。5大学の学生が8日間にわたる訪日の見聞を英語や日本語で分かち合いました。
主催者によると、今年は同事業の26回目の派遣となり、11月28日から12月5日までの日程で大阪、京都、神奈川、東京を訪れ、企業訪問や日本の大学生との交流が行われました。参加者は北京大学、中国石油大学、北京外国語大学、中国人民大学、北京第二外国語学院の5大学から5人ずつ、計25人の学生でした。
12月20日、北京で開かれた帰国報告会の様子
報告会では参加大学ごとにパナソニック、キヤノン、丸紅、日本航空、三井住友銀行、日比谷松本楼、ホテルニューオータニなどの企業訪問で学んだこと、大阪大学や早稲田大学での学生交流およびホームステイで感じたことなどが発表されました。多くの学生は日本企業の「人間第一」の理念、環境など地球規模の課題への対応を重視する姿勢、高齢化社会に適したサービスの開発などの試みに深い印象を受けたと話しました。
11月29日、パナソニックミュージアム を見学後の記念撮影(写真提供:中日友好協会 撮影:趙海成)
中国石油大学の学生は、英語の「Safe、Green、Warm(安全、緑、暖かい)」という3つの言葉で企業訪問の感想を総括しました。中国人民大学の学生は、「総合商社への理解が深まり、就職を考える時の視野が開けた」と話し、「中日の企業が第三国市場で深く協力し合う事例がたくさんあることに驚き、中日関係の強じんな一面を見ることができた」と振り返りました。
北京外国語大学の学生は、孫文の支援者である実業家の梅屋庄吉ゆかりのレストラン「松本楼」への訪問について、「2人の平和への思い、国境を越えた深い友情に感動した。2人の友情を継承し、より広い国際的視野を持ち、世界の平和的発展に少しでも貢献できるよう、一つ一つの交流の中で友好関係を築いていきたい」と志を述べました。
12月5日、ホストファミリーも交え、ホテルニューオータニで行われたフェアウェルパーティーの様子(写真提供:中日友好協会 撮影:趙海成)
毎回の訪日プログラムに必ず組まれているホームステイは、今回も多くの学生から「家庭の雰囲気」「小さな幸せ」という日本の日常に触れたことや、ホストファミリーのホスピタリティーに心を打たれたとの感想が多く報告されました。
今回、社員7人がホームステイボランティアに手を挙げた丸紅の関係者はメディアに対し、「大学生の皆さんから非常に楽しい時間を過ごすことができたと聞き、安堵した。今後もぜひ多くの中国人大学生に来ていただき、講義や社員との交流を通し、日本企業への理解を深めていただきたい」と手応えを述べました。
中日友好協会の王占起副秘書長は、発表会の後に開かれた懇親会で学生に対し、「訪日活動は終わったが、これをもって両国の友好事業のスタート地点としてほしい」と激励しました。
12月20日、北京で開かれた帰国発表会後の記念撮影
「走近日企・感受日本」訪日プロジェクトは、中国の大学生の日本訪問を通じ、相互理解を深め、長期にわたる友好関係の形成を目指し、中日友好協会と中国日本商会のタイアップにより2007年に発足しました。新型コロナウイルス感染症の影響により、今年は4年ぶりの派遣となりました。派遣人数はこれまでに約800人に上るとのことです。(記事:王小燕、校正:藤井)