17歳少年 脳性まひの同級生を5年間介護 専攻もそのために変更

2023-12-19 14:23:42  CRI

 中国東部の山東省の職業専門学校で、脳性まひの同級生の介護を続けている男子生徒が、生活の全てにわたって世話を出来るように専攻も変えたなどで、中国のネットユーザーの間で話題を呼んでいます。

 山東省の曹県にある職業教育中等専門学校の生徒で17歳の程俊浩さんは、寮で起床するとすぐに、同級生で脳性まひの後遺症がある劉景闖さんの起床後の活動の手伝いを始めます。トイレに入るのを手伝い、食堂で熱々の朝食を買ってきて、服を着せたりなどです。程さんにとっては毎日の勉強のほかに、生活のあらゆる場面で劉さんの身の回りの世話をすることが、学校生活の大切な一部です。17歳の程さんは、このような学校生活を5年も続けてきました。

 学校側は障害のある劉さんのために、教室棟や寮にスロープをつけました。しかし、バリアフリーになっていない場所もあります。そのため二人が校内を移動する際には、段差がある場所に差し掛かると、それまで車いすの後ろにいた程さんが自然に早足で前に回って、車椅子の前輪を段差の上に乗せてから力を込めて後輪を持ち上げます。校内でよく見かける光景です。

 程さんは中学校の時に劉さんと知り合いました。クラスでは劉さんの介護のためのボランティアチームが結成され、男子生徒が交代で劉さんの身の回りの世話をしました。程さんもチームの一員になりました。二人は昨年、同じ職業専門学校に進学しました。劉さんは電子商取引(EC)の、程さんはエレベーターの設置と保守のコースでした。

 劉さんの入学を受け、新しい学校のクラスでもボランティアチームが結成され、男子生徒20人が交代で劉さんが食堂で食事を買うのを手伝っています。程さんは、劉さんが新しい環境に入ってよく知る同級生や教師がいないことを心配して、劉さんの身の回りの世話ができるよう、専攻の変更を申請しました。そして自分の意志で程さんの生活全てにわたって世話をすることにしています。

 程さんによると、劉さんはよく、高齢者と交流するために施設を訪れます。高齢者は毎回、劉さんが姿を見せると口々に、「よく来てくれた。あなたも人の助けが必要なのに、わざわざ私たちを見舞いにいらしてくれる」と声をかけます。程さんは、劉さんのそうした前向きな姿勢に感銘を受け、自分もぜひ頑張り続けているクラスメートを助け続けようと决意を固めたと説明しました。そして、「今は劉君を助けることができる。とてもやりがいがある」と話しました。

 一方の劉さんは同級生の配慮にとても感謝していて、会話に障害があるのですが、それを乗り越えて人と交流しています。「生きている限り、愛を伝えていきたい」という思いで、劉さんはよく、校内で皆を励ますスピーチをして、周囲にポジティブなエネルギーを伝えています。(Yan、鈴木)

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