【CRI時評】気候変動対策の「歴史的な合意」は世界をどう変えるか

2023-12-16 12:01:28  CRI

 「われわれは歴史的偉業に誇りに思うべきだ…これは強化され、バランスが取れているが、間違いなく歴史的な気候変動対策に向けた行動を加速するパッケージだ。これこそがUAEコンセンサスだ。」国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)のスルタン・アル・ジャベル議長は先ごろ、ドバイで開かれた閉幕総会でこう述べた。「歴史的な合意」「容易に得られない」というのが、COP28の成果に対する世界のメディアの一般的な評価だ。

 「UAEコンセンサス」が「歴史的」なものであるのは、主に「化石燃料からの脱却」が初めて合意に達したことにある。現在、グリーン・低炭素発展はすでに世界的な共通認識となっている。各国はそれに向けて多くの努力をし、一定の進展を見せた。だが、厳しい気候変動よりも、今回の大会の成果をどのように実行に移すかが重要だ。

 「パリ協定」は、気候ファイナンス義務は「共通だが差異ある」原則に従って異なる国に配分すべきだと規定されており、これは歴史上の二酸化炭素(CO2)排出大国がより多くの責任を負い、発展途上国の排出削減を支援する能力もより備えなければならないことを意味している。この論理に基づいて、2009年、先進国は2020年までに年間1000億ドルの気候ファイナンスを途上国に行うことを約束した。だが、今回の「パリ協定」の点検で、先進国が自国の排出削減及び途上国に対する資金・技術的な約束の履行が著しく不足していることを示した。そのため、今回の大会の成果を実行に移すためには、先進国は気候ファイナンスの約束を早急に履行する必要がある。

 エネルギーの転換を実現し、気候変動に対応するためには、各国の努力が実行される必要がある。ここ数年、中国の再生可能エネルギー分野における成果は目覚ましいものがある。現在、中国の新エネルギー設備は世界の3分の1以上を占め、風力発電、水力発電、太陽光発電などがいずれも世界一となっている。閉幕したばかりの2023年中央経済活動会議では、来年の中国経済発展の9つの任務の一つがエコ文明建設とグリーン・低炭素発展であることが明確に示され、カーボンピークアウト・カーボンニュートラルを積極的かつ穏当に推進し、グリーン・低炭素サプライチェーンの構築を加速することなどが強調された。各国は実務的な努力で人類が共同で気候変動に対応するために自ら貢献すべきだ。(CRI論説員)

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