【CRI時評】国際的な座標系を見れば中国経済をより理解できる

2023-12-07 13:46:09  CRI

 「中国のある電気自動車(EV)ハブで、独フォルクスワーゲンのエンジニアらは、製造を加速するための経験とヒントを求めている」。これは、「西側の自動車メーカーは中国のEVメーカーに追いつこうと学んでいる」とする米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)の記事に描かれた場面だ。

 中国の「新エネ車」は生産・販売ともに8年連続世界一。新エネ車とは、中国における電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)の総称だ。これは中国経済の力強い発展の縮図であり、国際的な座標系を見れば中国経済をより踏み込んで理解できる。

 経済成長率は直観的な指標の一つだ。1~9月のGDP成長率は、中国が前年同期比5.2%に対し、米国は2.4%、ユーロ圏は約0.5%だ。「中国は経済成長率5%で崩壊間近と言われ、米国は2%で繁栄と言われる」。ジョージ・H・W・ブッシュ米中関係財団のニール・ブッシュ会長は、いわゆる中国経済衰退論を認めていない。この見方は世界の多くの個人や団体を代表するものだ。

 市場に対する嗅覚が最も鋭い多国籍企業に目を向けると、中国に今年1~10月に新設された外商投資企業は前年同期比32.1%増の4万1947社だ。米EV大手テスラを例に取ると、上海ギガファクトリーの部品現地化率は95%を超え、40秒足らずで1台の車をラインオフできる。テスラが契約を締結した現地の1級サプライヤーは400社を超え、うち60社超がテスラのグローバルサプライチェーンシステムに加わっている。テスラの副総裁、陶琳氏はCRI時評の取材に応じ、テスラの製造上の優位性は中国の強大かつ整ったサプライチェーンシステムと切り離せないものであり、今後も中国市場開拓を継続したいと述べた。

 より深い面から見ると、現下の世界経済が、インフレの高止まり、地政学的紛争、エネルギー・食糧危機など多重の試練に直面し、「安定」が希少な資源の一つとなる中、中国が提供しているのがまさにそうした安定性だ。例えば、政策面では、「急転換」をしがちな一部の西側諸国とは異なり、中国の経済政策は安定性と連続性を保っている。発展理念の面では、デカップリングにより産業チェーンを断ち切ろうとする一部の西側諸国とは異なり、中国は終始、「皆で共に発展し、開放型世界経済を構築し、一緒に現代化を実現する」を強調している。

 「中国経済は巨大な弾力性を保ち、成長を保つための有利な要素を備え、政府も十分な政策制御ツールを持っているため、私は中国経済を非常に楽観している」。ブッシュ氏のこの発言は、西側の一部の人間にとって傾聴に値するものだ。結局のところ、他人を悪く言っても自分が良くなるわけではなく、中国が発展し続けてこそ、世界は一層繁栄できる。(CRI論説員)

ラジオ番組
KANKAN特集