背中に縫いぐるみをたくさん付けた病院の警備員が話題に

2023-12-06 13:13:45  CRI

 中国北東部の遼寧省大連市児童病院で診察を受ける子供と保護者の多くは背中に縫いぐるみをたくさん付けた警備員を目にします。警備員は泣きわめく子供を見かけるとおもちゃを出し、子供をなだめています。

 この男性は于晶景さん(38)。以前、病院内で落ちていた縫いぐるみを拾い、その場で持ち主が現れるのを待ちましたが来なかったため、落とした子が見つけやすいように制服に付けてパトロールを続けました。于さんはその後も多くの縫いぐるみを拾い、他の警備員が拾った物も制服に付けました。于さんは「歩く遺失物取扱所」のつもりでしたが、時間がたっても引き取る子供は現れず、多くの子供が喜んで于さんと遊びに来るようになりました。ある子供は縫いぐるみを見たら気持ちが落ち着いたと話しました。

 それ以降、于さんは自腹で縫いぐるみとおもちゃを購入し、泣きわめく子供を見つけたら一つプレゼントして、落ち着かせるようになりました。于さんは「自分も父親なので、子供たちが泣きやむとうれしくなる。私には病気は治せないが、子供たちの苦痛が少しでも和らげばうれしい」と話しました。

 病院でたくさんの縫いぐるみを付けた警備員がパトロールしているという情報が広まり、わざわざ子供を連れて見に来る人も現れました。于さんの背中の縫いぐるみは多くの人に温もりを与えています。于さんはある日、泣き出した子供に縫いぐるみをプレゼントしました。その子は入院中、毎日于さんに会いたがりましたが、階段の上り下りができず、退院まで会えませんでした。再検査の時にわざわざ于さんに会いに来て、次に会う時は自分のおもちゃを于さんにプレゼントすると約束しました。(殷、藤井)

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