中国が導入した初の大型自動車専用運搬船 上海で就航

2023-12-05 14:18:20  CRI

 7000台の駐車スペースを持つ大型自動車専用運搬船「久洋興」号の命名・就航式が4日、上海で行われました。

大型自動車専用運搬船「久洋興」号

 自動車専用運搬船とは、自動車を直接乗り降りさせることができる輸送船のことです。中国の自動車輸出の急増に伴い、自動車運搬船の輸送力が逼迫(ひっぱく)し、また、それに伴う船舶のリース料と船積み運賃がますます高騰しています。一方で、大型自動車運搬船の建造は、構造が多層にわたるため数百枚の甲板の輸送や揚重、切断、溶接などが必要で、通常の造船サイクルより2年ほど長くかかります。造船のスピードが自動車輸出のスピードに追いつかないため、輸送力の逼迫を補うための最も直接的な方法は購入とリースになっており、近年、中国の自動車企業や船会社が新船の発注や購入、リースなどの方法で自動車運搬船運航市場に参入しています。

 また、輸出自動車の輸送力問題を解決するために、中国の船会社は既存のコンテナ船やパルプ船などをフルに利用して、コンテナ輸送などの新たな方式で自動車を運搬していますが、荷役の難しさや荷役効率、埠頭への対応能力はいずれも自動車船には及びません。上海の南港を例にとると、自動車運搬船は5000台近くの同じ車種の自動車の船積みを24時間足らずで終えられる上、つり上げや積載設備を必要としませんが、他の方法では3~5日、もしくはそれ以上の時間がかかるということです。(閣、坂下)

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