中国産キグチ 韓国市場で売れ行き好調

2023-11-23 14:09:15  CRI

 

大振りで美味であるため韓国で高く評価される中国産キグチ

 韓国では秋から冬にかけてはキグチの旬で、漁師はキグチ漁に大きな期待を寄せています。しかし今年は韓国でのキグチの漁獲量が激減し、価格は高騰しています。

 韓国の南西部沿海都市の全羅南道(チョルラナムド)の木浦(モッポ)市は有名な港町で、水産物の取引市場が有名です。この時期になると、例年、韓国の南西海域には大量のキグチが現れましたが、今年は小規模な魚群さえ見つからず、一部の漁師は海上で10日以上探しても、漁船1隻の漁獲量が平年の10分の1にも満たない100箱足らずと言う状況です。

 最新の統計によると、韓国では、今年1~10月のキグチの漁獲量がわずか1700トン余りで、しかも昨年と今年は、漁獲量が前年比で50%も減少しているとのことです。

 キグチの漁獲量が減少した理由には、気候変動による海水温度の上昇が挙げられます。キグチは回遊魚で、今年は韓国周辺の海水温度が例年よりセ氏2度ほど高いことから、キグチの回遊群は従来の海域を離れ、生存により適した環境を求めて韓国の周辺海域を離れたと見られています。また韓国では今年、悪天候が多発したために波浪警報が多く出されたことで、漁師が海に出る回数が減ったことも漁獲量の減少に直接つながったと見られています。

 木浦市の水産物市場で競り落とされる韓国産キグチの平均価格は、現在までに前年同期より50%以上値上がりして、120尾入り1箱が日本円で約4万4000円相当に達しました。

 キグチは韓国の一般国民が常食する魚であり、祝祭日の人気贈答品です。中国産キグチは現在、旺盛な需要を受けて韓国市場で好調な売れ行きを見せています。また、韓国産キグチは通常1尾が100グラム以下ですが、中国産キグチはかなり大振りで、脂が乗っていて美味しいために、水産物の主要な水揚げ場所である全羅南道でも、多くの飲食店が看板メニューに中国産キグチを使うようになり、価格面でも味でも韓国人消費者から好評を博しています。(Lin、鈴木)

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