中国、水素添加天然ガスパイプラインの初の爆発実験に成功 水素エネルギー産業の発展加速

2023-11-23 16:09:52  CRI

 中国初のフルスケール水素添加天然ガスパイプラインに対する閉鎖空間漏洩爆発試験がこのほど成功裏に行われ、長距離天然ガスパイプラインの水素添加輸送技術を高めるための基礎が築かれました。

 同実験では直径323.9ミリメートルのパイプが使われ、最大水素添加比率は30%で、サイズ的には中国最大の水素添加天然ガスの燃焼爆発試験となります。天然ガスパイプラインの水素添加輸送とは、水素ガスと天然ガスを異なる割合で混合した後、既存の天然ガスパイプライン網で輸送することです。中国の天然ガス水素添加利用の割合は現段階では3%であるのに対して、欧米の一部の国では最高割合は既に20%に達しています。

 今後の水素エネルギー供給の発展トレンドは長距離、大口径、高張力鋼、高圧力によるパイプライン輸送だとされています。今回の試験は、中国の水素添加天然ガスパイプラインの輸送と操業上のリスク防止・制御のための技術的なサポートを提供するものとなります。

 現在、中国では中央管理企業の3分の1以上が水素の製造や貯蔵、添加、使用など産業チェーン全体の発展に関わっています。中国の石油・ガスパイプラインの総延長は既に18万キロを突破しており、現在の中国の天然ガス消費量から計算すると、水素添加比が20%に達すると1000万トン以上の水素ガス削減が可能で、中国の東部と西部が抱える資源分布の不均衡、ピーク時の電力供給需要などの問題が解決されます。(朱、坂下)

ラジオ番組
KANKAN特集