北京
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中国東部の浙江省杭州市に住む脳性麻痺の少年涛涛さん(17)が1人で露店を出し、ポップコーンを売る動画が大勢のネットユーザーを感動させています。数日間の経験で、内向的だったこの少年はだんだん自信を付けてきました。脳性麻痺のため、就学できなかった涛涛さんは、引き続きいろいろな文化知識を学びたいと思っていましたが、19日についに夢がかない、地元の特別支援学校の先生が在宅授業で家に来て、いろいろな知識を教えてくれることになったのです。
1人でポップコーンを売る涛涛さん
涛涛さんは出生時の酸素欠乏のため、脳性麻痺にかかりました。母親の姚伝華さんは息子に他人に頼らず自立した生活を送らせるため、ポップコーンの作り方を教え、露店を出して、涛涛さんが1人でポップコーンを売るよう励ましました。
姚さんは「涛涛ちゃん、心配はいらないよ。売れなくても大丈夫だよ」と言い聞かせた後、そばでこっそりと様子を見ていました。涛涛さんに自信を持たせるため、姚さんは通行人にお金を渡して、ポップコーンを買ってきてくれるよう頼み、涛涛さんが露店の前でせわしなくしている様子を録画してSNSに投稿しました。
この動画はネット上で一気に人気を集め、わざわざ車でやってきて買っていく客もいれば、2万バケットを注文した客もいます。その他にも、大勢のネットユーザーがお金を寄付したいと言ってくれたことで、母親の姚さんは大いに感動しました。姚さんは、「涛涛ちゃんが自立して、自分の価値を感じることが大切で、何もしないで利益を得ることは望ましくない」と語りました。
家で指導チームの先生から教育を受ける涛涛さん
このポップコーン屋台のおかげで、無口だった涛涛さんは徐々に朗らかになって笑顔も増え、頑張って通行人たちに手作りのポップコーンを紹介し、客の質問にも答えました。
涛涛さんは幼いころから、両親と共に各地を転々とした上、健康の問題もあり、学校にもあまり通っていませんでした。母親の姚さんは涛涛さんに教育を受けさせようとしましたが、さまざまな理由でうまくいきませんでした。地元の教育部門も涛涛さんのビデオに深く触発され、浙江省蕭山区教育局は先頃、特殊教育関係者を組織し、涛涛さんの自宅を訪れて状況を評価し、最終的に在宅学習の形で涛涛さんが教育を受けられる形を選びました。同区のある小学校が専門の指導チームを作り、今後は、交代で涛涛さんの家を訪問し、在宅教育のサービスを提供することになります。(殷、坂下)