貧困学生への「心温まる食事カード」が再び注目

2023-11-14 12:39:59  CRI

 南京理工大学の「心温まる食事カード」プロジェクトが最近、再びネット上で注目されています。同プロジェクトはすでに2016年から始められています。学校側が毎月校内の食堂での学生のカード消費状況を分析した上で、月の消費額が420元(約9000円)に満たない学生に自動的に補助金を支給するというものです。補助金の支給額は最高で月額300元(約6000円)です。この措置は完全にデータ分析に基づいて行われており、学生は自主的に申請する必要はなく、煩雑さが回避されるだけでなく、学生のプライドも守られています。

 同大学の学長は「私たちはできるだけ学生のプライドを傷つけないよう、困難な学生たちがストレスなく支援を受けられるようにしたい」と語っています。このような「人知れずお金を振り込む」やり方は多くの学生から歓迎されています。同大学のある2年生は「家は貧乏で、助けを求めたいが、口に出すのが恥ずかしかった。このように学校が人に知られずに支援してくれて、とても感謝している」と語りました。

 南京理工大学は校内でのICカードの消費ビッグデータ分析を通じて、困難な学生を正確に判別することができます。毎月食堂で60回の食事を取り、消費額が420元に満たない学生が助成対象とされ、卒業まで毎月助成金が支給されます。また、補助額も非常に合理的で、過度に甘やかすことなく、学生の基本的な生活上の必要を満たすこともできます。

 データによると、「心温まる食事カード」の実施により、同大学では毎年1千人の学生が補助金を受けています。このような的確な貧困扶助の取り組みは、プロジェクトへの資金投入を抑制するだけでなく、資金の使用効率も向上させました。

 一部の学生にとっては、家庭の経済状況の困難さが教育に影響を与える要因の一つとなっています。同プロジェクトはこうした学生に配慮すると共に、彼らの心理状態にも気を配っています。プロジェクトの実施から6年間、何千人もの学生が順調に学業を終えるのを支援しただけでなく、社会にもプラスのエネルギーをもたらしました。(閣、坂下)

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