イタリアのサーカス団からライオン脱走 数時間後に捕獲

2023-11-14 13:12:17  CRI

 イタリアの海辺の町ラディスポリで現地時間11日、サーカス団の雄の成獣ライオン1頭が檻(おり)から逃げ出し、町を数時間「徘徊(はいかい)」した後にようやく捕獲されました。

 ラディスポリはローマから50キロほど離れています。アレッサンドロ・グランデ町長は同日午後5時過ぎ、「ライオンが逃げ出した」との報告を受け、直ちに住民に外出を控えるよう警戒を促しました。家の中や自動車の中からライオンが街中をうろつく様子を撮影した住民も数多くいました。檻から逃げたライオンは同日午後10時過ぎ、ある学校の近くで警察官や消防士、ボランティアによって麻酔を打たれ、捕獲されました。状態は良好で、多少のショックと軽度の低体温症の症状が見られただけだということです。

 サーカス団の責任者によると、この「キンバ」という名の8歳のライオンは檻から逃げ出す1時間前に見回った時には何事もなかったと言います。サーカス団関係者の1人がその後、ライオンの檻の鍵が壊されているのに気づき、3人が逃げるのを目撃したと言います。サーカス団は、ライオンが逃げ出したのは何者かが故意に鍵を壊したからではないかと疑っており、関係部門が調査中です。

 ライオンの脱走事件の後、地元住民から苦情や疑問の声が上がっていることを受けて、町長は「この巡回サーカス団が町に公演に来ることは許可していないが、サーカス団が地元で公演するのを阻止する権限もない」と説明しました。サーカス団側は、「キンバ」は幼い頃から飼育されて育ったため、「危険はほとんどない」とし、脱走中も「最初から最後まで人を攻撃するそぶりは見せなかった」と説明し、むしろ「誰かが恐怖や過度の熱狂から動物に危害を加えたのではないかと懸念してさえいる」と述べました。(Yan、坂下)

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