中国政府と民間企業 人型ロボットの開発に注力

2023-11-09 11:34:57  CRI

 中国政府はこのほど「人型ロボットの革新的発展に関するガイドライン」を発表し、人型ロボットの革新的発展について具体的な計画や目標を示しました。

 中国の新興IT機器メーカーは人型ロボットの開発を急ピッチで進めており、コア技術の開発に力を入れると同時に、完成品や基礎部品、ソフトウェアのイノベーションを推進し、特殊環境や製造業、医療、家事などの分野における人型ロボットの応用を加速させています。

△クラウドマインズが開発した人型ロボット

 上海のあるIT機器メーカーが7月に発表した汎用人型ロボットの「GR-1」は身長が1.65メートル、体重が55キロで、高速歩行が可能で、障害物を俊敏に回避し、坂の上り下りも安定しており、衝撃と干渉に強いなどの運動機能を備えており、工業生産やリハビリ、さらに居住空間での応用が期待されています。

 また、中国の総合家電メーカー「シャオミ」や深セン市の優必選科技(ユービーテック)、杭州市の宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)、北京市の達闥機器人(クラウドマインズ)などの企業も人型ロボットの開発を手掛けています。これらの企業は人工知能(AI)大規模言語モデルに基づく人型ロボットの「脳」の開発、人間の手を模倣した腕、器用な手と足、さらには独自開発した人型ロボット完成品など、新しい研究成果を次々に発表しています。

 一方で業界関係者からは、「中国の人型ロボット産業はある程度の基盤ができているが、重要な基幹部品やオペレーティングシステム(OS)、完成品、リーディングカンパニー、産業エコロジーなどの面で依然として弱点が存在する」との指摘が出ています。

 国際ロボット連盟の予測によると、2021年から2030年にかけての世界の人型ロボット市場の年間売上高の伸び率は平均71%に達するとのことです。中国電子学会によれば、中国における人型ロボットの年間売上高は2030年までに約8700億元(約18兆円)に達する見込みです。(ZHL、鈴木)


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