【CRI時評】中豪間の「雪解け」が指し示すことは何か

2023-11-08 15:27:42  CRI

 「中国とオーストラリアは新たな1ページを開くことで合意した」、「長年の緊張関係が貿易の発展を阻害したが、今回の会談は両国の外交関係の雪解けを示した」――。西側メディアは中豪首脳が北京市内で会談したことに、高い関心を示した。

 中国の習近平国家主席6日、中国を公式訪問中のオーストラリアのアルバニージー首相と会談した。「過去を受け継ぎ未来を切り開く」――。習主席はオーストラリア首相の訪中をこう形容し、世界の大勢が大きく変化する中にあって両国関係の正しい発展方向を把握し、両国の共通の利益から出発して平等に接し、小異を残して大同を求め、互恵協力する中豪関係を共に構築し、両国の全面的戦略パートナーシップを絶えず前進させていくべきと強調した。

 オーストラリア首相の7年ぶりの訪中は、中豪関係の「氷を砕き」、次の50年の新たな展望を切り開くというオーストラリア国内の期待を背負ったものだった。オーストラリア放送協会(ABC)によると、同国各界は自国首相の訪中が両国関係を「正しい方向に向かわせる」ことを望んでいる。

 習近平主席は昨年11月、就任間もないアルバニージー首相とバリ島で面会し、中豪関係の回復と改善を直接推し進めた。中国側は今回の北京での会談で「小さなグループでは世界が直面している大きな試練を解決できず、小さな集団は今日の世界の大きな変局に適応できない」、「アジア太平洋地域を混乱させようとする試みに対し、われわれはまず警戒し、次に反対せねばならない」と強調し、両国関係が過去数年間に渡り直面してきた難しさの根源を指摘した。

 実際には中豪両国に歴史的な確執や紛糾はない。根本的な利益の衝突もなく、相互に信頼し、相互に成果を出せるパートナーになることが完全に可能だ。オーストラリアは伝統的なエネルギー輸出国であり、リチウム鉱の重要な資源国だ。同国にはグリーン経済への転換と高度化の意思と条件がある。中国は中国式現代化を推進している。両国の強みは相互に補完するものであり、これらの分野での協力強化は中豪の経済貿易協力に新たな原動力を加えると期待できる。

 オーストラリアには「太陽を見つめていれば影に悩まされない」ということわざがある。中豪関係は風雨を経験し、現在は「旅装を改めて整えて再出発」の状況だ。まさにアルバニージー首相が自らソーシャルメディアに書き込んだように、「不変であることは、われわれ両国の接触が依然として重要であることだ」ということなのだ。(CRI論説員)

 

ラジオ番組
KANKAN特集