<輸入博>大手医療メーカーオムロン 中国に過去最多の投資を決定

2023-11-08 10:50:20  CRI

 中国上海市で5日に開幕した第6回中国国際輸入博覧会には、350社の日本企業が出展し、国別ではもっとも多いとされています。そのうちの一社で、6回目の出展となる大手医療メーカー・オムロンヘルスケア(中国)有限公司の遠藤誉之副総経理が中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)の取材を受けました。遠藤副総経理は輸入博に参加する意義について、「中国市場への本格的な参入の絶好の機会」とした上で、昨年コロナ禍の開催でも約1万人が来場し、プロジェクト交渉金額が12億円にのぼったことから、輸入博がビジネス機会を促進する効果は非常に顕著であるという考えを示しました。

 オムロンヘルスケアは中国企業と提携して、地元の薬局で医療施設に準じた検査を簡単に受けることができる「MMC健康便利店」を開設しています。2019年に事業開始して以来、現在までに91店舗展開し、28の省の約25万人の市民に利用されています。2030年までに1000店舗を目指すという当初の計画も、現在は3年前倒しの2027年に修正しています。これについて遠藤副総経理は「時代遅れのブランドにならないためにも、中国の発展のスピードに合わせて、事業進化のスピードを上げていく。中国の市場は一つの国としてはくくれないほど巨大で複雑であり、消費者のニーズの変化も速い。中国市場は、その規模以上の意味を持ち、ここで勝ち抜いていくことはグローバル市場でも大きな影響力を発揮するメーカーになることに繋がる」との考えを示しました。

 今後の中国でのビジネス展開について遠藤副総経理は、2024年を重要な年と見据え、オムロンが中国市場に過去最多となる投資を行うことを明らかにしたうえで、「中国市場への投資は一層拡大していく。競争がますます激化するなかで、投資を増強し、事業を進化させていく」と意気込みを語りました。また「中国はAIなどソフトウェアのソリューションは日本よりも先行している。他社の協力と技術を取り入れてオープンイノベーション(外部の知識や技術を取り入れ新たな価値を創造し、全体のイノベーション効率を最大化する手法)をやっていく」とし、今後は慢性病の改善や治療、予防などに役立つソリューション事業に力を入れていくとしました。(取材:劉叡 校正:CK)

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