「父の仕事をたどって父のことを知りたい」 息子が亡父の警察番号を受け継ぐ

2023-11-07 13:28:20  CRI

 102233ーーこれは、中国西南部の重慶市警察局江北区支局の警察官である劉康さんの警察番号です。この番号は、劉康さんが父親の劉景華さんから受け継いだものです。父親の警察番号を受け継いでからの2年間、劉康さんは父親の担当していた地区を隅から隅まで歩き回りました。

人民警察の劉康さん

 警察官として37年勤務した劉景華さんは2020年に惜しくも殉職しました。当時、息子の劉康さんは重慶市にある別の所轄地区で特殊警察官を務めており、勤務中のため、父親に最後の別れを告げられませんでした。

 父親が亡くなってから、劉康さんは父親の所轄地区への異動を申請し、2021年1月1日からは父親の警察番号を受け継いで、所轄地区の刑事となりました。父親のことをもっと知るため、劉さんは再度異動の希望を出し、父親が生前任官していたコミュニティのおまわりさんになることを決めました。

 コミュニティのおまわりさんになって2カ月目に、劉さんは父親が生前働いていた交番勤務となり、父親の足跡をたどることで仕事の経験を積み重ねたいと考えました。

 劉さんが担当しているコミュニティには、7000人余りの住民が暮らしており、一般市民のほか、麻薬中毒者や前科のある人、精神に障害のある人もいます。さらに、独り暮らしのお年寄りも大勢おり、いずれも特別な配慮が必要な住民たちです。そこで、劉さんは重点配慮者リストを作って、3カ月ごとにそれぞれの家庭を訪問するだけでなく、そうした人たちと頻繁に顔を合わせて話し合ったりすることを自らに課しています。

 日々こうした地道で煩雑な仕事を積み重ねて、住民たちと話し合ったり、交流することを通じて、劉さんは父親への理解がいっそう深まったと感無量に語りました。(Lin、坂下)

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