中国の交雑水稲 単位生産量の記録更新が続き、商業化も加速

2023-11-01 12:06:12  CRI

2023年9月、江蘇省宿遷市の交雑水稲繁殖育成モデル田で、交雑水稲の収穫がおこなわれている

 ボアオ・アジアフォーラムの世界経済発展と安全フォーラムの第2回大会が湖南省の省都・長沙市で開催されています。食糧安全分科会に参加した水稲栽培専門家の鄧華鳳氏は取材に応じて、「中国の交雑水稲は栽培面積が広く、米の品質が高く、1ムー(中国の面積単位で、約667平方メートル)当たりの生産量の記録更新がさらに続いている。交雑水稲は中国の食糧安全を保障しているほか、世界の食糧安全を保障する公共製品の一つにもなっている」と述べました。

 過去50年、交雑水稲は3系法、2系法、1系法といった理論研究を通じて、試験田での単位生産量(1ムー当たり)を700キロ、800キロ、900キロ、1000キロ、1100キロ、1200キロと6回相次いで大幅に伸ばしました。今年10月中旬、四川省の徳昌県では交雑水稲の1ムー当たりの生産量は最高で1251.5キロに達し、世界記録を塗り替えました。

 フォーラムに参加した中国工程院院士で交雑水稲全国重点実験室主任の柏連陽氏は、「交雑水稲技術を使用して、中国は世界の9%未満の耕地で、世界人口の5分の1近くの人口の食の問題を解決した。中国は世界第1位の食糧生産国と第3位の食糧輸出国になった」と紹介しました。

 中国交雑水稲の父と呼ばれた専門家の故袁隆平氏の「交雑稲が世界を覆う夢」も実現に向けて加速しています。現在、国外の交雑水稲の年間栽培面積は約800万ヘクタールで、1ヘクタール当たり平均2トンのもみの増産で計算すると、年間でもみ1600万トンの増産となり、4000万人から5000万人に食糧を提供することができ、世界の食糧安全問題の解決に積極的な役割を果たしています。(任春生、野谷)

ラジオ番組
KANKAN特集