北京
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周傑さんはおばあさんに目薬などを買ってきた
中国中部にある湖北省の黄石市では、68歳の劉芳さんが毎朝5時半に起きて会社に行き、清掃の仕事をします。稼いだお金で大学1年生になったばかりの“孫”の周傑さんを育てます。劉さんと周さんに血の繋がりがありません。劉さんは16年前に周さんの家でベビーシッターになりましたが、雇い主が失踪してしまいました。当時2歳だった周さんの世話をする人はおらず、劉さんは見捨てるに見捨てられず、周さんを自宅に引き取って16年間も育ててきました。
周さんは現在、湖南省長沙市にある中南林業科学技術大学の1年生です。21日は週末だったので、周さんは朝一番の列車に乗って黄石市に戻りました。周さんは家につくとすぐ、買ったばかりの目薬を年老いた劉さんの目にさしました。
劉さんによると、周傑さんの父親は16年前、ベビーシッターとして劉さんを雇いました。しかし4カ月後に行方不明になり、手を尽くして探しても見つかりませんでした。劉芳さんは周さんの母親と連絡を取りましたが、母親は重病で子供の世話をできませんでした。また、周傑さんの祖父母や他の親類の家を尋ねましたが、いずれも他界していたり高齢などの理由で、周傑さんを育てられる人はいませんでした。劉さんはいろいろと思案した末に、地元の警察に申請して、自分で周傑さんを育てることに決めました。
劉芳さんは生活に苦労していました。夫は早く亡くなり、家政婦などの仕事をして3人の娘を育てていたのです。劉芳さんに周傑さんを育てることを告げられた娘らは、「お母さんが頑張るならば、そうするのがよい」と言いました。
こうして劉芳さんは周傑さんを16年にわたって育てました。周傑さんは子供の頃から成績が優秀で、今年になり湖南省の大学に受かりました。中国では秋に学年が始まるので、周傑さんは入学前の2カ月の夏休みを利用して飲食店でアルバイトをして、家庭への負担を減らそうとがんばりました。周傑さんは21日に戻った際に「これからは大学で奨学金をもらえるように努力して、また、夏休みと冬休みにはアルバイトをして、おばあさんの苦労を減らす」と劉芳さんに言いました。
周傑さんは「おばあさんはずっとこの家を支え、私を守り、世話してくれた。私も自分の能力や温かい心によって、この家を守っていく」と話しました。(任春生、鈴木)