251頭 祁連山国立公園青海地区のモデルからユキヒョウの個体数を推定

2023-10-23 13:48:10  CRI

 中国西部の祁連山国立公園の青海省部分でのユキヒョウ保護の成果についての記者会見が22日に行われました。2017年からユキヒョウの個体群調査、生息地のモニタリング、衛星追跡、さらに識別技術や空間分布などの科学研究プロジェクトが前後して実施され、青海省部分のユキヒョウ個体の数を251頭と推定できたなど、実り豊かな研究成果を得たとのことです。

 2017年にスタートした中国林業科学研究院祁連山国立公園でのユキヒョウなどの野生動植物調査モニタリングプロジェクトは、分子生物学の方法により、糞便サンプルの分析に基づいて44頭のユキヒョウ個体を識別しました。2022年には祁連山国立公園の青海省部分でのユキヒョウ特別調査による個体識別が完了し、祁連地区では63頭、天峻地区では119頭、門源地区では24頭との結果を得ました。2021年から2023年にかけてはユキヒョウ5頭に前後して衛星追跡用の首輪が装着され、ユキヒョウの衛星追跡プロジェクトが展開されました。

 今年3月以降には2017年から2022年にかけて取得した調査データを統合することにより、空間明示再捕モデル(SCR)を用いて青海省部分のユキヒョウについての個体数と密度を推定し、科学的な報告を作成しました。最適モデルによる推定では青海省部分のユキヒョウ個体数は251頭で、95%の信頼区間は171〜369頭とのことです。

 ユキヒョウは高山生態系の象徴種であり、重点保護の対象種です。ユキヒョウは気候変動と水資源の安全性を示す生物種であり、その個体群の長期的な存在と安定した繁殖は生態系機能の質の健全さを如実に反映するものです。(Mou、鈴木)

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