北京
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カンボジアのシェムリアップ・アンコール国際空港(SAI)に現地時間16日午前9時ごろ、初めての到着便旅客機が着陸しました。これにより、中国とカンボジアの「一帯一路」共同建設におけるシンボル的なプロジェクトである同空港が供用を開始しました。これは、中国企業が海外で投資、建設、運用まで一貫して手がけた初の国際空港でもあります。
これまでのシェムリアップ国際空港はアンコール・ワットから5キロしか離れておらず、航空機の離着陸の振動が遺跡に取り返しの付かない影響を与えていました。世界文化遺産であるアンコール・ワットを保護するため、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)はカンボジア政府に対して、場所を移して新たなシェムリアップ空港を建設するよう何度も提案していました。
2016年、中国企業3社が出資してカンボジアでアンコール国際空港投資有限会社を設立し、カンボジア政府と特許権協定を結び、2020年から全面的な建設に着工しました。工事は2023年に竣工しました。
新空港の供用開始時点の年間旅客取扱量は延べ700万人で、2030年までに延べ1000万人まで増加する見通しです。主流である大型ワイドボディ旅客機の離着陸が可能で、長距離大陸間航路の開通に大いに寄与するものと見込まれています。(閣、坂下)