【CRI時評】中国の貿易は「固本興新」で積極的好転

2023-10-14 18:17:19  CRI

 第6回中国国際輸入博覧会の出展品を積んだ貨物列車「中欧班列-進博号」の第1便がこのほど、上海に到着した。ドイツのデュイスブルクからの、価格にして1600万ユーロ(約25億2000万円)以上のコンテナ70 TEUを積み込んでの旅だった。「中欧班列-進博号」の到着は、人々が長い間期待していた第6回国際輸入博覧会(輸入博)がいよいよ近づいたことを意味する。第6回輸入博は中国の貿易の発展に新たな力を注ぎ込むことになる。

 中国の貿易は今年第1-3四半期(1-9月期)も、複雑で厳しい外部環境や自国内の多くの困難や試練に直面したにもかかわらず、安定した推移を維持し、力強く好転し続けた。中国政府の13日付発表によると、第1-3四半期の中国の貿易総額は30兆8000億元(約630兆円)で、伸び率は前年同期のほぼ横ばいだった。四半期別では、第1四半期の貿易総額は9兆7200億元(約199兆円)、第2四半期は10兆2900億元(約211兆円)、第3四半期は10兆7900億元(約221兆円)と、四半期を追うごとに増加した。9月の貿易額は単月として年初来最高だった。関係専門家は、「最近の中国の貿易の限界部分が改善される兆しは非常に鮮明だ。貿易構造にも改善が見られる」と述べた。

 今年の世界経済の回復は弱含みだ。世界の貿易の発展は多くの重圧に直面している。このような状況にあって、中国の貿易が「積極的に好転」していることは容易ではない。背景にある原因を分析すると、キーワードは「固本興新(根本を固め新しきを興す)」だ。中国の貿易は、従来からの強みをしっかり固めるだけでなく、新たな原動力が絶えず出現している。

 今では電動自動車、リチウム電池、太陽電池の「新三様」は、中国の貿易の新たな「名刺」だ。1-9月における中国からの「新三様」の輸出合計額は前年同期比41.7%増の7989億9000万(約約16兆4000億円)元で、輸出全体に占める割合は前年同期よりも1.3ポイント上昇して4.5%に達した。このことが、中国の貿易に新たな力を注入した。

 同時に、中国がレベルの高い対外開放を推進しつづけていることも、貿易に有利な条件を作り出した。今年は「一帯一路」共同建設イニシアチブが提起されてから10周年だ。1-9月の中国と「一帯一路」共同建設国との貿易額は前年同期比3.1%増の14兆3200億元(約293兆円)で、貿易総額の46.5%を占めた。中国税関総署が作成した、2013年分を基数の100とする中国と「一帯一路」共同建設国家の貿易指数は、2022年には165.4に上達した。「一帯一路」共同建設の貿易促進効果が強まり続けていることは明白だ。

 世界経済の回復は今も依然として大きな課題に直面している。世界貿易機関(WTO)や国際通貨基金(IMF)などは最近になり、世界貿易の断片化に懸念を示した。中国の貿易が直面する外部環境は依然として複雑で厳しい。しかし、苦しいからこそ前進するのだ。中国経済がたえず回復し好転し、一連の政策措置が着実に効果を発揮するにつれ、中国の貿易は引き続き好転の勢いを固め、世界の貿易全体に安定した力を引き続き注ぎ込むと期待できる。(CRI論説員)

 

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