嫦娥5号の月サンプル配布が世界に開放 「各国と研究成果の共有を」

2023-10-03 15:08:45  CRI

中国の嫦娥5号チームが国際宇宙航行アカデミー(IAA)のチーム栄誉賞を受賞

 アゼルバイジャンの首都バクーで開催された第74回国際宇宙会議(IAC2023)で、中国の月探査機「嫦娥5号」が持ち帰った月のサンプルの配布を世界に向けて開放することが発表されました。嫦娥5号チームを代表して発表した同機のチーフ設計士である胡浩氏は、「各国の科学者と共に研究の成果を共有する」と語りました。

 嫦娥5号は月面での軟着陸に成功し、月のサンプル1731グラムを採取して地球に戻りました。史上最も多い量のサンプルを持ち帰る任務となりました。

 嫦娥5号が持ち帰った月のサンプルは、これまで6陣にわたって258回分、計77.68グラムが配布されました。これに伴う研究成果として、国際学術誌に計70本以上の論文が発表されています。

 胡氏の発表によりますと、月サンプルの取得申請を世界から受け付ける目的は、合同での研究と応用を推し進め、科学成果の国際的共有を促すためだということです。申請の手続きはオンラインフォームへの関連事項の入力に始まり、審査、答弁、協定の調印を経て、サンプルの受領と返還が行われます。具体的な条件やプロセスは中国国家宇宙局の公式サイトで公表されるということです。

 また、今回の国際宇宙会議で、中国の嫦娥5号チームは国際宇宙航行アカデミー(IAA)のチーム栄誉賞(Laurel for Team Achievement Award)を受賞しました。同賞は2001年に創設されたIAAの最高栄誉賞です。(Lin、謙)

 

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